私たちはまた、外国人のインタビュー集を『日本人のここがカッコイイ!』と題して、文春新書として2015年1月、出していただくことになった。
アジア出身が16名、ヨーロッパから10名、オセアニアは2名、北米2名、南米4名、アフリカ2名の計36名の方々である。男性は21名、女性は15名となった。
“私たちはまた”という表現を使ったが、“私たち”とは、私と事務局が主宰する「書き方教室」のことである。上智大学で23年間、第2外国語としてのフランス語を担当した私は、定年になると同大のコミュニティ・カレッジへ移り、5年間「書き方教室」を続けた。そこで本当の定年退職となるはずだったのだが、受講生たちの熱意のおかげで、自主講座として教室を使わせていただき、15年も続いている。その私たちが、“また”というのは、「文藝春秋 特別版」(2006年8月臨時増刊号)からお声がかかり、「私が愛する日本」という特集の中に、52人の外国人インタビューをのせてくださった。この特集は出窓社から3冊の単行本として出版された。『私は日本のここが好き!』(2008年)、『続・私は日本のここが好き!』(2010年)、『私は日本のここが好き! 特別版―親愛なる日本の友へ』(2011年)であった。これが始まりだったのだ。
そして今回、古巣の文藝春秋へ戻り、新書という形で出していただけることへの喜びは大きい。今までの“好き”だけではなく、“不可解”、“不思議”、批判も含めて語っていただいた。私たちは、“また”外国人のインタビューを始めたのだ。国と文化が異なると、誤解も生まれる。あちらの鏡にこちらを映し、こちらの鏡にあちらを映し、お互いの距離を縮め、理解を深めていきたいという願いから、この本は生まれた。
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『赤毛のアン論』松本侑子・著
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