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「本の話」編集部

『男ともだち』 (千早茜 著)

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小説が大好きな書店員さんたちは出版社にとって宝のような存在なのですが、この新刊が出るにあたって、営業部担当者宛に届いた一通の熱い熱い感想メールをHPに掲載させていただくことにしました。著者からの公開返信メールとあわせてお読みください。──みなさんには、ハセオのような男ともだちはいますか?

三省堂書店有楽町店 新井さんから文藝春秋営業部S宛のメール

文藝春秋営業部 Sさま

いつも大変お世話になっております。
千早茜さんの「男ともだち」すごかったよ!!!
もう恋人も愛人もいらないし、結婚もできなくてもいい。
男ともだちが、「ハセオ」が欲しい!ハセオ、ハセオが!

彼は一体どんなものを抱えてるんだろうね。
途方もないよ。こんなにじっくり舐めるように読んだのに、
わかんないんだよ。
卒業式の日、どんな思いで神名を見ていたのか。
どうして突然連絡してきたのか。
その間、思い出すことはなかったのか。
でも、そんなことどうでもよくなっちゃうくらい、
ハセオは魅力的なんだ。
女関係がだらしないことも、ちょっとオラオラなところも、
気遣いも、距離感も、特別扱いも、いろんなバランスが絶妙なんだ。

ほんとうにぴったりなふたりで、ふたりきりの時間は過不足がなくて、
どうかそのままの関係でいさせてくれって神様に願ったほど。
でも正直、神名が死ぬほど羨ましかった。
きっと同じ大学にいたら、飲み会で消えるふたりをずーっと目で追っただろうし、
邪魔しようとして、ハセオにアプローチしたかもしれない。
そして、一度は関係を持てたかもしれないけれど、
決して神名にはなれない自分に気付くだけで、
とてもむなしい思いをするんだ……。

そうじゃないんだよ。
あのふたりの関係を見ていると、
SEXをする男女の関係なんて色褪せて見えてしまう。
だって終わりが見えるし、すぐに変質していくし、
打算的な感じがする。

浮気しても罪悪感を感じない神名に、俺はすごく共感した。
俺も何かが足りないのかもしれない。
でもそういう人って、その人がそういう人なのかってわかるもので、
俺の人生の中でも、そういう人を何人か見かけたことがある。
ただそういう人同士そういうことをするかというと、
そういうわけでもないのだが。
(そういうだらけでなんてわかりにくい文章だな!)
ここは、そうではない人が読んだ意見も聞いてみたいな。

しかし、真司に一瞬でも惚れてしまった自分が許せん。
ほんとうに悪趣味な男! だからよかったんだけど!
でも、被害者面をしない神名が好きだ。
孤高の神名。どんな絵を描くんだろう。どんな顔をしているんだろう。
露月さんの前であかちゃんみたいな顔した神名も愛しい。

そして千早さんといえば、くいしんぼうだから、
さすが美味しそうなものがいっぱいだね!
特に大阪の夜の肉三昧は素敵だった!
広島で見かけるたびにもみじまんじゅうとかねw
よく飲んでよく食べる女は素敵だよ!

三省堂書店有楽町店 新井

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男ともだち
千早 茜・著

定価:1,550円+税 発売日:2014年05月26日

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