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「別冊文藝春秋」最新号(2017年11月号)、好評発売中

「別冊文藝春秋」最新号(2017年11月号)、好評発売中


ジャンル : #エンタメ・ミステリ

知念実希人さん「レフトハンド・ブラザーフッド」。エイリアンハンドシンドロームという奇妙な疾患に冒され、片腕に兄が宿った高校生の岳士。強引な治療から逃れ家出した先で殺人事件に巻き込まれ犯人と目されてしまったことから逃亡を余儀なくされるが、徐々に真犯人へと至る手掛かりが集まってきて……。

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伊吹有喜さん「ホームスパン」。突然家出した私の前に現れた母。「いつも女を武器にして」という言葉を母に投げつけられた私は途方に暮れて……。バラバラだった家族に、ホームスパンを学び始めた娘が変化をもたらす。惑い悩みつつ再生を目指す家族の物語。

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深緑野分さん「スタッフロール」。映画の“魔法”に魅せられたマチルダと、ヴィヴィアン。戦後ハリウッドと現代ロンドン、それぞれの場所で夢見るふたりの愛と冒険の物語。今回は1976年——NYで積んだ修業を生かしてロスのSFX工房で働き始めたマチルダが、過去にけじめをつけるため、久々に故郷へと向かう。

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畑野智美さん「神さまを待っている」。派遣社員としての職を失いホームレスとなった水越愛。漫画喫茶で寝泊まりし、出会い喫茶で男たちの「茶飯」につき合い生活費を稼いでいたが、次第に声がかからなくなってきた。そのタイミングで、唯一の常連客であるケイスケからホテルに誘われて……。

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谷瑞恵さん「まよなかの青空」。今年三十三歳になる竹宮ひかるには、かつて特別列車「あおぞら号」でふしぎな少年に出会った記憶があった。様々な形でその少年とかかわりを持つ大人たちが再びめぐり合い、捨ててきた過去に向き合い始める。手始めに「テツヤ」と呼ばれていた少年の消息を辿り始めたひかるが出会ったのは……。

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大山誠一郎さん「赤い博物館Ⅱ 記憶の中の誘拐」。著者初の本格警察小説にして、松下由樹さん主演でTBS「月曜名作劇場」にてドラマ化された「赤い博物館」の第二シリーズ。今回は、赤い博物館こと犯罪資料館に勤める寺田聡の友人・亮平がかつて遭遇した奇妙な誘拐事件の謎に迫る!

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柴田よしきさんの「高原カフェ日誌(ダイアリー)Ⅱ」。東京の女性雑誌の編集部で働いていた奈穂が百合が原高原に移住してカフェを開店してから約二年。自然の恵みを生かした料理は好評でひとりで切り盛りする店もやっと地域の住民にも認められるようになってきたのだが……。理想だけでは商売は成功しない。高原で自立するための奈穂の新たなる決意とは。好評の高原カフェ日誌(ダイアリー)シリーズ続編。

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夢枕獏さん「ダライ・ラマの密使」。シャーロック・ホームズが登場する異色の冒険小説。シャンバラを求めてチベットの砂漠へと足を踏み入れたホームズ、河口慧海ら一行は奇妙な音を耳にする。その正体は、思いがけず枯れた井戸であった。降りてみるとそこには黄金の像・ヤマーンタカが打ち捨てられていて……。

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北尾トロさんの連載「今晩泊めてくれないか—東京ヤドカリ漂流記—」。ぽっぽさんの飄々たる態度は、死を意識した人のユーモアか? 還暦間近のライターが東京で友人の家を泊まり歩いて考えたこととは。もう逃げ場のない大人たちに捧げる人生譚。

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武田花さんの連載「ポップス大作戦」。これまで銀塩カメラで数々のモノクロ写真集の傑作を上梓してきた武田さんが、カラー写真に目覚め、愛用するデジカメ片手に気の向くままにふわふわ漂う至福のひと時。レンズの先には見知らぬ街や物、父・泰淳、母・百合子の思い出の品々……。色鮮やかなフォト&エッセイの新境地。今号では、モグラにかみつかれて痛くて泣いていた花さんを見た父が言い放ったという忘れられない一言が綴られます。

武田花「ポップス大作戦」より

コラム

大ヒットシリーズ「化学探偵Mr.キュリー」の喜多喜久さんが、「あの日」というお題でご寄稿くださったのは……「人生初の心霊体験」>>

今年6月、光文社の新人発掘プロジェクト「KAPPA-TWO」を射止め『名探偵は嘘をつかない』でデビューを果たした阿津川辰海さんによるコラム。こちらのお題も「あの日」。「包丁と勇者の剣、失われた時を求めて」>>というタイトルで書いてくださったのは『ドラゴンクエスト』のこと。

インタビュー

『消失グラデーション』で横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビューを果たしてから六年。精力的に作品を発表する長沢樹さんがこのたび生み出したニューヒロインとは……? 美貌のシングルマザーが大暴れする、胸のすくような本格警察小説『月夜に溺れる』についてお聞きしました!

「女による女のためのR−18文学賞」で大賞を受賞、単行本『甘いお菓子は食べません』で鮮烈なデビューを飾った田中兆子さんに、第二作目『劇団42歳♂』についてお聞きしました!


イラスト:長場雄

電子書籍
別冊文藝春秋 電子版16号
文藝春秋・編

発売日:2017年10月20日

プレゼント
  • 『もう明日が待っている』鈴木おさむ・著

    ただいまこちらの本をプレゼントしております。奮ってご応募ください。

    応募期間 2024/3/29~2024/4/5
    賞品 『もう明日が待っている』鈴木おさむ・著 5名様

    ※プレゼントの応募には、本の話メールマガジンの登録が必要です。

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