インタビューほか

決定版刊行に際して

佐伯 泰英

『陽炎ノ辻』あとがきより

『陽炎ノ辻』(佐伯泰英)

 第一作『居眠り磐音 江戸双紙 陽炎ノ辻』が刊行されたのが平成十四年(二〇〇二年)四月、最終の五十一巻『旅立ノ朝』が完結したのが平成二十八年正月だ。あれから三年が経った。

 このたび文春文庫『居眠り磐音』として決定版を刊行することになった。

 私なりの文庫書下ろし時代小説スタイルが落ち着いたとき、書いたのが『居眠り磐音 江戸双紙 陽炎ノ辻』だ。むろんシリーズ化など念頭になかった、といえば嘘になる。だが五十一巻もの大長編シリーズに化けるなど筆者も出版社も夢想だにしなかった。


 今回版元を変え、シリーズ名を『居眠り磐音』決定版として文春文庫から刊行することになったには理由がある。せっかちな作者が早書きしたシリーズを新たな視点から見直したいと思ったからだ。

 出版界に生き残るため二十日余りで一作脱稿してきたのだ。編集者氏や校閲者も見落とした矛盾や登場人物のキャラクターのぶれなど多々あると思う。この責任は偏(ひとえ)に作者にあるのだが、まっさらの視点で坂崎磐音の物語を読んで頂き、手直しできるところを手直ししたいと私は考えたのだ。そこで版元を変えさせてもらった。



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