本の話

読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア

キーワードで探す 閉じる
吉田鋼太郎の刑事役に原作者・薬丸岳が撮影現場で太鼓判! 傑作サスペンスが、豪華キャストで遂に映像化

吉田鋼太郎の刑事役に原作者・薬丸岳が撮影現場で太鼓判! 傑作サスペンスが、豪華キャストで遂に映像化

ドラマ『死命~刑事のタイムリミット~』


ジャンル : #エンタメ・ミステリ

映像化不可能と思われた犯人の哀しみ

『死命』(薬丸岳)

薬丸 この作品は僕としても非常に思いいれがある作品で、ぜひ映像化をしてもらいたいと願っていたんですが、殺人の背景や動機についても相当ハードで、絶対にテレビドラマは無理だと思っていたんです。だからオファーをいただいた時は、すごく嬉しかったんですけど、設定が少し変わることは覚悟していました。ところがシナリオが出来上がってきたら、そこも含めて大丈夫だったのでびっくりしました。

僕の小説は比較的少年犯罪にまつわるものが多く、映像化されたものもほぼそういう作品になります。少年犯罪ばかりを書いている作家と思われがちなんですが(笑)、この『死命』をきっかけに、緊張感のあるサスペンスを書いています、ということを知ってもらえたらいいですね。ある意味、警察小説で1対1の息詰まる対決が描かれた物語は、ぼくの中では珍しいんですけど、それをもとに生の役者さんが演じてくださる。僕はこのドラマに本当に期待が大きいですね。

吉田 絶対にその期待に応えたいですね。お話自体はとっても悲しいんですけれど、ただ悲しさだけをみせる台本ではなく、死にいたる病を抱えた刑事と、やはり同じ境遇を抱え込んでいる犯人が、場面場面で一生懸命生きて、自分のやらなければならないこと――それはまさしく使命だと思うんですが、彼らの行動の善悪は置いておいて、それぞれが懸命に戦っている話です。

犯罪を犯す人の背景には必ず何かがある、家庭の生い立ちや環境にどうしても同情してしまって、罪を犯した人も仕方がなかったんじゃないかと思う部分があります。それは今回の『死命』にも通じるもので、とっても切ないし、好きなところですね。

僕が演っている蒼井は、榊を捕まえなくてはいけないし、裁かなければいけない。もちろん共感はしていないけど、どこかで相通じる部分もあるような気がします。きっと二人の対決は手に汗を握りつつ、いろんな意味で泣いていただいて、いいドラマだったと言っていただけると思います。僕らもそのために懸命に頑張りますので、ぜひご覧になってください。

薬丸 楽しみにしています!

©テレビ朝日

ドラマスペシャル『死命~刑事のタイムリミット~』
2019年5月19日(日)よる9:00~11:05
テレビ朝日系で放送
https://www.tv-asahi.co.jp/shimei/

文春文庫
死命
薬丸岳

定価:858円(税込)発売日:2014年11月07日

ページの先頭へ戻る