本の話

読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア

キーワードで探す 閉じる
第161回直木賞受賞 大島真寿美さん受賞のことば

第161回直木賞受賞 大島真寿美さん受賞のことば

「オール讀物」編集部

『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』大島真寿美・著


ジャンル : #エンタメ・ミステリ

『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』 (大島真寿美 著)

 小説を書いている間の、喜びも苦しみも、まあだいたい、わかったつもりになっていました。楽しいこともあれば辛いこともある。そんなの当たり前。それでも一行一行書きつづけるだけ、そう思って、二十数年、やってきました。

 ところがところが、この、『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』を書いている間、なんといったらいいか、そういう、自分の知っているレベルをはるかに突き抜けた喜び、楽しさが味わえたのです。むろん、苦しいときもあるにはありましたが、ともかく、ありえないくらいに書くことが楽しかった。

 もう、ほんとにこれで充分だ、と思っていました。こんな幸せ、そうないよなー、と。これ以上、望むことはなにもない。

 それなのに、思いがけず、この小説で直木賞をいただきました。

 またべつの(味わったことのない)喜びに浸れるなんて……。

 

 また一行一行、書きつづけていきます。

贈呈式にかけつけてくれたお三輪ちゃんと一緒に

プロフィール

大島真寿美

1962年生まれ。92年「春の手品師」で第74回文學界新人賞を受賞しデビュー。

〈作品〉『チョコリエッタ』2003年角川書店刊。『虹色天気雨』06年小学館刊。『ふじこさん』07年講談社刊(「春の手品師」併録)。『戦友の恋』09年角川書店刊。『ビターシュガー』10年小学館刊。『ピエタ』11年ポプラ社刊=第 9 回本屋大賞第 3 位。『あなたの本当の人生は』14年文藝春秋刊=第152回直木賞候補。『空に牡丹』15年小学館刊。『ツタよ、ツタ』16年実業之日本社刊。『モモコとうさぎ』18年KADOKAWA刊、他。

特設サイトへ
妹背山婦女庭訓 魂結び
大島真寿美

定価:2,035円(税込)発売日:2019年03月11日

ページの先頭へ戻る