本の話

読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア

キーワードで探す 閉じる
結婚式、直木賞受賞、そして『東京會舘とわたし』。ミステリーのように不思議なご縁で導かれた大好きな場所

結婚式、直木賞受賞、そして『東京會舘とわたし』。ミステリーのように不思議なご縁で導かれた大好きな場所

辻村 深月

『東京會舘とわたし』文庫化記念トークイベント


ジャンル : #エンタメ・ミステリ

「東京會舘」という場所の力を借りていつか書きたかった歴史小説に挑戦


 
文庫版のカバーイラストには夜と昼のシャンデリアが描かれている

このエピソードを日経新聞のコラムで書いたところ、東京會舘の社長さんからお礼のお手紙をいただきました。私はずっと、歴史小説を書いてみたいという気持ちがあったのですが、書き方もわからないし、まだ自分にはハードルが高いなと感じていました。でも、「東京會舘」という建物が見てきた歴史、という形なら書けるかもしれないと思ったんです。

本を読んでいただいた方はお分かりでしょうが、東京會舘は激動の歴史を生きてきた場所です。落成した翌年に関東大震災が起こり、大政翼賛会の本部になり、戦後はGHQに接収されています。東京會舘を舞台の中心に据えて小説を書きたいとお願いしたところ、「私どもにどんなご協力ができるか一緒に考えさせてください」と仰っていただき、本当に隅々まであちこち取材で見せていただきました。東京會舘の以前の建物は2015年1月をもって建て替えのためにお休みに入ったのですが、最後の日にも立ち会うことができました。

本は、働いているスタッフの目線で書いているところと、お客さんの目線で書いているところがあります。万全の協力体制で、こういうことが知りたいと言うと、色んな資料を探してくださったり、詳しい方を紹介していただきました。その中で知った、何気ない話が蓄積していって、エピソード同士がカチッとかみ合う瞬間があるんです。それがまるでミステリーの様で、資料を読むのが本当に楽しかったです。

文春文庫
東京會舘とわたし 上 旧館
辻村深月

定価:803円(税込)発売日:2019年09月03日

文春文庫
東京會舘とわたし 下 新館
辻村深月

定価:803円(税込)発売日:2019年09月03日

プレゼント
  • 『熱源』川越宗一・著

    ただいまこちらの本をプレゼントしております。奮ってご応募ください。

    応募期間 2022/7/6~2022/7/13
    賞品 『熱源』川越宗一・著 5名様

    ※プレゼントの応募には、本の話メールマガジンの登録が必要です。

ページの先頭へ戻る