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『雲を紡ぐ』に全国から感動、共感の声が続々届いています!

『雲を紡ぐ』(伊吹 有喜)

『雲を紡ぐ』(伊吹有喜)

うさぎや矢板店 山田恵理子さん

小説は祈りだ。音楽も絵も芸術は祈りになり、私たちの琴線に触れる。伊吹さんから届くレクイエムであり今を生きる私たちへのエールである。本の中に流れるそれぞれの登場人物の人生と盛岡の風景、読んでいる時間そのものが愛おしかった。まるで映画を観ているように家族の心が静かに時には激しく交差して美しい景 色が眼前に浮かび、中島みゆきさんの『糸』が脳内再生されました。日本の《ものづくり》の素晴らしさと家族の心が織り成された伝統と再生の未来への物語。

いいものは時を超えて誠実な心も一緒に受け継がれる。ホームスパンにくるまれたい、宮沢賢治を読みたい、盛岡に行きたい、読後に色々調べてみたり、一冊の本からの広がりにすごく心が動かされました。守られたいから守りたいへ。それぞれの立場に感情移入して何回も泣いてしまう、魂から揺さぶられる小説でした。人生の中で自分の色を織り上げていったらどんな布になるだろう。たくさんの人に出会って色んな色が混ざり合い輝いていたら嬉しい。優しい布ならば誰かを包めたらいい。ものがたりのある物には心が宿り、なんてあたたかいものづくり、居場所づくり、人生づくりだろう。物語のすべてを味わいたくて、読むスピードをぐっとおとして1日かけてゆっくり読みました。読後感が素晴らしく、本当に好みの本に出会えると本はすごいと、細胞からわくわくする感じになりました。2020年幕開けに伊吹さんの紡ぐ1冊の本を読んで、感動という布にくるまれて幸せな時間を過ごすことができました。そして、人生を彩る1冊に出会えました。

元書店員 内田剛さん

こんな物語を読みたかったのです。親子孫三代に渡る人間模様に心を揺さぶられたばかりか、祖父の大きな背中を追いかけて 確かに自分色を見出した主人公・美緒の決意と覚悟に大いに勇気づけられました。(納屋の洗濯機のシーンも涙……)こんなにも人肌の温もり溢れ、感情の奥底にまで染み渡る作品は本当に稀有だと思います。

これぞ伊吹文学の真髄ですね。細やかに紡がれた言葉の糸は読み返すたびに豊かになって読者の心を満たし続ける。まさに生きている物語! 誰もの故郷になるはずです。個人的にもいま人生の転機で、そこでこの本に出合ったことも強い意味合いを感じてます。 

雲を紡ぐ伊吹有喜

定価:本体1,750円+税発売日:2020年01月23日


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