特集

鼎談 綿矢りさ×朝吹真理子×村田沙耶香 深夜二時から始まる話

文: 綿矢 りさ,朝吹 真理子,村田 沙耶香

文學界5月号

「文學界 5月号」(文藝春秋 編)

 綿矢 私はスティーヴン・キングの『IT』に登場するペニーワイズっていう、あの殺人ピエロ。中古だけど衣装も手に入れて。初めの映画のいかにもピエロな衣装と違って、今回のリメイク版の映画の衣装は、色味が抑えられた分、陰惨さが増した感じ。

 村田 私は……いろいろ考えたんだけど、なまはげになりました。

 朝吹 なまはげ、すごかったね(笑)。

 村田 Amazonでなまはげセットを買ったらお面がついてきて……そのときにようやく、なまはげにはお化粧がいらないことに気づいたという。

 綿矢 「たしかに……」ってなったよね(笑)。

 村田 でもせっかくだからってことでお面の下に歌舞伎のメイクをしてもらって。

 朝吹 「なまはげ、実は『暫(しばらく)』」みたいな面白いことになってた。

 綿矢 日本芸能感がてんこもりやったね。真理子ちゃんは、安倍晴明だっけ。あの狩衣ぜんぶオーダーメイドなの?

 朝吹 あれは、そう。あの日のためにあつらえた。

 綿矢 うわ、すごいなあ。真理子ちゃん、何かになるときは必ずオーダーメイドだよね。真剣度が凄まじい。

 朝吹 陰陽師へのおもい極まってオーダーしたのに、残念ながらおしろいも麻呂眉も下手で、エレキテル連合の人みたいになってしまった……(笑)。綿矢さんの完成度がすごかったよね、すばらしかった。

文學界 5月号

2020年5月号 / 4月7日発売
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