実はコスプレ仲間でもある三人が語る、アニメ、BLとの出会い、妄想の仕方から、作家としてのスタイルの違いについてまで。
朝吹 ふだんアホな話いっぱいしてるけど、こうやって仕事で会ってるのに、普段通りに話さなきゃいけないのは逆に難しいね。
村田 なんだかいまだによくわかっていなくて……何を話せばいいんだろう。
朝吹 前回の鼎談(上田岳弘×鴻池留衣×古川真人「若手作家の生活と意見」文學界2019年12月号)は、みなさんへべれけになって話しているから、きっと実際はもっとすごいことになっていたんだろうな、と思わせる、愉快な鼎談だった。腹に一物二物ある(笑)感じが、我らもでるのかなあ。
綿矢 でも「別にそういうのじゃなくてもだいじょうぶです」って編集さんが言ってたから信じよう。
村田 とはいえ、ほんとうに自由に話してたらひたすらオタクな話になってしまいそう。
朝吹 いいかな、その話して。まず、コスプレ願望が、私たちにはあってですね。
綿矢 あ、その話? ぜひぜひ。
朝吹 コスプレをして、家で写真をとりあったり、このあいだはコスプレカラオケをしました。三善っていうミュージカルや歌舞伎の舞台用化粧品を扱っているメーカーがあって、そこがメイクレッスンをひらいているんですね。演劇のメイクからコスプレメイクまで、希望したらなんでも、教えてくれるんです。ただ、あくまでもレッスンなので、化粧をじぶんでやらないといけないので、難しかった。せっかくだから衣装を持ち込んで、メイクを終えた後、着替えて、カラオケ店まで行って、写真撮影会をしました。
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