新型コロナウイルスによる外出自粛の影響で書店の休業が増えるなか、森絵都氏が直木賞受賞作の『風に舞いあがるビニールシート』や100万部を超えるベストセラー『カラフル』など、文春文庫に収録された8作品を、4月17日に電子書籍として刊行した。
2020年にデビュー30周年を迎えた森氏の作品は、子供から大人まで様々な世代の読者に広く愛されているが、限られた一部の作品しか電子化されていなかった。
「紙の本への愛着があり、いつかは……と思いながらも、電子化をぐずぐずと先延ばしにしてきました」という森氏は、電子化に踏み切った理由として、「書店さんを応援したい気持ちは今もありますが、コロナウイルスの感染が拡大し、外出にリスクがつきまとうようになった現状の中で、電子書籍という形であれば、他者との接触皆無で物語を届けることが出来る。今まで思いもしなかった電子化のメリットを感じました。読むものがほしい、でも買いに行けないという方たちに届いてほしい思いもあります」とコメントした。
ラインナップは以下の通り。
『カラフル』
『風に舞いあがるビニールシート』
『架空の球を追う』
『君と一緒に生きよう』
『この女』
『異国のおじさんを伴う』
『漁師の愛人』
『出会いなおし』
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