- 2020.06.01
- インタビュー・対談
お金のトリセツから、仕事の極意、認知症の笑い飛ばし方まで――木久扇師匠が贈る、初の生き方指南本!
林家 木久扇
『イライラしたら豆を買いなさい』(林家 木久扇)
人生あっという間で、いつの間にか僕も傘寿(さんじゅ)を越えました。ただいま82歳。別に長寿だとは思わないし、なんとかして長生きしようと努めてきたわけではないけれど、いまも元気に高座に上がっているのは、自分でもけっこうすごいことかなって思います。
たくさんの落語の名人たちに接してきましたが、大先輩のみなさんが活躍なさったのは70代までなんですね。80代になっても第一線で活躍してらしたのは、うちの林家正蔵師匠(八代目)くらいなものでした。
僕は爆笑落語でいろんな変化球を投げつづけてきたから、どこでもお客さんにウケて、この歳まで楽しくやってこられたと思っています。
先輩の立川談志師匠は、晩年に『遺言大全集』などという本をお出しになっていますけど、僕は遺言という言葉が好きじゃないし、「あれ、そういえば近頃、木久ちゃん見ないな?」なんていう感じでいなくなってしまいたい。
この本は、僕が生きてきた足跡、こういう生き方も面白いよっていう人生の読み物です。世の中が落ちつかなくてイライラしがちなご時世、僕なりの生きる術が、読者の方々のお役に立てばとても嬉しいです。
(「まえがき」より)
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