収録6編中の2編「ばにらさま」「菓子苑」を読んでいただいた書店員さんから、続々と感想をいただきました。
「ホラーじゃないのに怖っ!?」
「山本文緒中毒ふたたび」
「一つや二つどころではなく身に覚えがありすぎる」
「残りの4編を早く読ませて!!!!」
<感想第一弾>をご紹介。
戸田書店高崎店 佐藤江美子
寝転がって読んでいた(失礼)「菓子苑」。
「それでも〇〇かよ!」の一文にビックリして起き上がりました。
そういう事だったのかと! 恋愛小説のイメージが強かった著者の仕掛けに思いっきりハマりました。
明屋書店MEGA平田店 山﨑裕也
ホラーじゃないのに「怖っ!?」と思う、二度どころではない何度も読み返してしまう作品でした。物語の終盤、オセロの白が一斉に黒に変わっていくような読み応えを是非、書店に来て下さるお客様に感じて欲しいなと感じました。山本先生、この度は面白恐ろしい作品をありがとうございました!!
ジュンク堂書店名古屋店 二村有香
読んでいる最中の、あーわかる――わかりすぎてつらい――という冷や汗と、読み終わったあとの、えっ…という冷や汗。クーラーが効いている部屋で読んだのに、うっすら寒気がするような読後感でした。えぐられる箇所が多すぎます。はあ。
BOOKSえみたすピアゴ植田店 清野里美
さすが山本文緒さん! 期待通りでした。読みながら胸がザワザワして、読後もその感覚が残ります。だまされてるわこの男、って思ったらそうじゃないし、女子たちの関係には見事にだまされました。女性たちが、ちゃんとしているようでしていなくて、したたかで――そんなところが同じ女性として愛しく感じました。残り4編も早く読みたい!
精文館書店豊明店 近藤綾子
今回、2編を読ませて頂きましたが、早く他の4編が読みたくて読みたくて。
実に「パンチ」効きまくりの作品でした。一見、軽やかなタッチでサクサクと読んでいくと、途中で急展開。世界が一転。面白い。そして、ラスト。何ともいえない、余韻が残るのがたまりません。
未来屋書店大日店 石坂華月
短編という短さの中にむぎゅっと押し込められた人の感情の起伏の鋭さたるや。
えっえっ! そーなの!?
心の中に隠していた見たくなかったものが、するりするりと炙り出される……
山本文緒さんの作品って凄いのは知ってるんです。読むたびに、改めてそれを思い知る。
幕張蔦屋書店 後藤美由紀
スイートなタイトルにつられて甘い気持ちで読んでいると、とんでもなくスパイスが効いているので要注意! でもこの「スパイス」、かなり癖になります。
啓文社岡山本店 高垣亜矢
読み進めていた世界が(その世界が本当の世界だと思っていたら)一転する、その衝撃はもはや快感でした。20代の頃、山本文緒中毒にかかっていましたが、また疼きだしました。
毒をもっと私に、と。大人になった私にもっと、と。(まさに中毒)
紀伊国屋書店仙台店 齋藤一弥
現代人が一番自分をさらけ出せる場所、それはSNS。強がっていても、着飾っていても、自分自身を偽っていても、素に戻れる場所はネットにしかないのかもしれない。
一つや二つどころではなく身に覚えがある。
東京旭屋書店アトレヴィ大塚店 北川恭子
ううむ、、思わず何度も読み返してしまった。山本文緒さん、巧みで、唸らされました。顔で笑いつつ、心の奥は……本当に引きずり込まれます!
紀伊国屋書店徳島店 吉田咲子
20年来の山本文緒さんのファンです。一足早く読ませていただけるなんて小躍りするほど嬉しかったです。細やかな心情描写にひたっていたら、ど肝を抜かれるような反転にあ然。こんなに濃い読書体験って、なかなかできません。
もはや虜です。他の収録作品も読みたくて読みたくてたまりません……
三省堂書店有楽町店 平山佳央理
何気ない日常で溜まっていく不満がSNSに吐き出される感じ。徐々に不穏な気配を感じ始め、読み終えた時には「うわあ……」となった。でもその「うわあ……」となる感じが楽しくて、すぐに次の短編も読みたくなります。
紀伊国屋書店梅田本店 辻本彩
痛くて辛くて、でも目を離してはいけない気がして、読み終わって気づくのは、これはフィクションだけどノンフィクションみたいだということでした。
「ばにらさま」は、承認欲求を満たしていくうちに〇〇への道を辿っているように見えてヒヤヒヤしながら読んでいました。
「菓子苑」は完全に〇〇の話とばかり……行く末が不安でいっぱいです。大丈夫なのでしょうか!?
良い痛さを与えてもらったような作品でした!