200体超の妖怪ブロンズ像を網羅する最新図鑑! 境港市の公式テキスト
『ゲゲゲの鬼太郎』で知られる漫画家・水木しげるの故郷であり、なんといっても、妖怪たちのブロンズ像がメイン通りの両側に居並ぶ街として有名な鳥取県境港市。年々増え続け、今や200体超を超える妖怪ブロンズ像の最新図鑑。
「水木しげるロードの妖怪たち」だが、これは日本に古来からいるとされる妖怪たちである。こないだまではそこらにいたが、最近(といっても百年位前だが)〝電氣(でんき)〟というのが発明され、そこら中をあかるくされてしまい、妖怪の住むところがひどくせばめられた感じだ。幕末とか明治の頃はランプとか行灯だから、妖怪が出るにはもってこいのフンイキだった。
まア、極端なことをいえば、妖怪はランプと行灯のものだった。
あの明るい電氣がそこら中にいた妖怪を町角の暗い一角にとじこめてしまったわけだ。
まア、電氣の話はそれ位にして、ひと昔前、水木サンが子供の頃はまだ〝妖怪サン〟は元氣だった。
小学校に入る頃から町中に電氣がつき出し、妖怪の住みかは完全になくなった感じだ。
しかし、妖怪サンたちは古くたくましいから、少しアタマのいかれかけた研究家などの脳みそにくらいついたりしてたくましく発展する。
この「水木ロード」なんかも、古き妖怪時代の復活をねらって、妖怪たちが本格的に動き出した、という感じがする。妖怪たちは再度、水木ロードから〝爆発〟するのだ。
あのランプ行灯時代の〝妖怪力〟を日本国民に氣づかせ、〝爆発〟するのだ。
水木サン一人爆発してみても仕方がないから、みんなが前後の見境もなく〝ヨーカイ〟といって〝爆発〟するのだ。
妖怪爆発バンザーイ
2005年6月
「はじめに」より