- 2022.07.22
- 特集
8月号の特集は〈「陰陽師」の世界〉。夢枕獏さんの「陰陽師」最新話、神田伯山さんとの対談、豪華トリビュート短編も6作品!
文:「オール讀物」編集部
「オール讀物」8月号
ジャンル :
#小説
,#エンタメ・ミステリ
,#歴史・時代小説
本日発売の「オール讀物」8月号は、35周年を記念して夢枕獏さんの〈「陰陽師」の世界〉を総力特集。夢枕さんと神田伯山さんの対談や、6名の作家による「陰陽師」トリビュート競作、さらにグラビアも含めて丸ごと一冊「陰陽師」の壮大な世界を味わいつくせます。
夢枕獏さんの「陰陽師」最新話「殺生石」は、2011年の東日本大震災以来、構想を温めていたという渾身の読切です。昨年、大病を患ったことで心境に大きな変化があり、この作品を世に送り出す決意を固めたと語ります。何と本作の主役はシリーズの中でも人気が高い、蘆屋道満。彼が禍々しい森の奥で出会った女の正体とは⁉ さらに講談師の神田伯山さんとの対談は、エンターティナーとしての夢枕さんの矜持や、新刊『仰天・俳句噺』の背景など、ここでしか読めない秘話が盛りだくさんです。
そして特集のもうひとつの目玉は、6名の作家による豪華「陰陽師」トリビュート競作! 蝉谷めぐ実さんの「耳穴の虫」、谷津矢車さんの「博雅、鳥辺野で葉二を奏でること」は、舞台が平安時代で、安倍晴明や源博雅らが登場しますが、上田早夕里さんの「突き飛ばし法師」が室町時代、武川佑さんの「遠輪廻」は戦国時代、青柳碧人さんの「アイリよ銃をとれ」、三津田信三さんの「ただのろうもの」では、現代の陰陽師(陰陽道)が描かれ、時代ごとの変化も読みどころになっています。広義で同じ題材を扱いつつ、作家の個性がいかんなく発揮された短編を味わいつくしてください。
また「陰陽師」といえば小説だけではなく、野村萬斎さん主演の映画や、7代目市川染五郎さんによる舞台、羽生結弦さんによるフィギュアスケート、さらに岡野玲子さんをはじめとする漫画化など、さまざまな貌を見せていますが、その魅力は巻頭のグラビアにてご紹介をしています。
さらに特集以外にも、文藝春秋100周年企画として話題になっているのが、門井慶喜さんによる菊池寛の評伝小説です。今号の「会社のカネ」では「文藝春秋」の創刊者として、作家として才能を各方面でも発揮し、社屋を日比谷に移転するも、会社組織の拡大によって思わぬ事態が……。有島武郎や石井桃子をはじめとする作家たちのトリビアも満載で、文豪ファンの皆さまにも存分にお楽しみいただけるでしょう。
そのほか、赤川次郎さんの幽霊シリーズ「展覧会の絵」、定時制高校を舞台にした伊与原新さんの「オポチュニティの轍」、堂場瞬一さんのラストライン外伝「想定外」の3本はいずれも人気現代シリーズの最新作。大好評の連載小説は、雫井脩介さんの「クロコダイル・ティアーズ」がいよいよ最終回を迎えました。読者の皆さまを「陰陽師」の世界はもちろん、今月もエンターテインメント小説の世界へどっぷりお連れする内容になっています。
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