メディアアーティスト、研究者、経営者……いくつもの顔をもつ異能の人、落合陽一さん。
さらにもうひとつの知られざる顔が、「写真家」だ。
一般書店向けでは初となる本書には、約100点の写真が収録されている。
愛用のライカM11とオールドレンズで切りとった風景からは、意外にも「アナログ」な空気感がただよう。
敬愛する科学者・文筆家の寺田寅彦から名前をとったという愛猫・トラ彦のさまざまな姿態。子どもと過ごす時間。工業地帯の古びた人工物が持つ、寂びた美しさ。究極の自然である裸体(ヌード)―――。
それらを撮影する過程での思考を記録した散文50ページも収録。コロナ禍の日々の貴重な記録でもある。
「私にとって写真は文学でもあるし、芸術表現でもある、それでまたこの世界と対話的に過ごすための方法でもある」(あとがきより)
そして、9月から本書と連動した写真展が、東京と京都の二会場で開催される。
「晴れときどきライカ ── 逆逆たかり行動とダダイズム」
会期 2023年9月1日(金)- 10月29日(日)
会場 ライカギャラリー東京(ライカ銀座店2F)東京都中央区銀座6-4-1 2F Tel. 03-6215-7070 月曜定休
「晴れときどきライカ ── 質量への憧憬、ラーメンは風のように」
会期 2023年9月2日(土) - 10月29日(日)
会場 ライカギャラリー京都(ライカ京都店2F)京都府京都市東山区祇園町南側570-120 2F Tel. 075-532-0320 月曜定休
展示内容 ライカギャラリー東京:14点 / ライカギャラリー京都:15点
落合陽一
メディアアーティスト。1987年生まれ、2010年ごろより作家活動を始める。筑波大学准教授、京都市立芸術大学客員教授。2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)テーマ事業プロデューサー。