コーディネートのカウンセリングはもちろん、ショッピングや美容室への同行、自宅のクローゼットチェックやメイクレッスンまで行って、17年間で約3万人の人生を変えてきたパーソナルスタイリストの霜鳥まき子さん。そんな霜鳥さんの「週刊文春」連載コラムをまとめた新刊『似合う服だけ着ていたい 幸せを呼ぶ「名刺服」の見つけ方』の一部を抜粋し、紹介する。(全3回の1回目/続きを読む)
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時間を選ばず買うことができる。商品は自宅に届く。豊富なサイズや色柄から自由に選べる……ネットショッピングには様々なメリットがあります。コロナ禍が広がった2020年には、ネットショッピング利用世帯の割合が初めて5割を超えたとのこと。店頭で買い物ができるようになった今も、あまりの楽さにほとんどの買い物をネット経由でしている方も多いのではないでしょうか?
とはいえ、ネットで服を買うようになった方が「失敗や妥協続きでやっぱりプロに選んでほしい」と弊社を訪れることも多いのが現実。では、ネットショッピングを利用する際に、何に気をつけたらいいのでしょうか?
それはとっても簡単。お店でできる「見る・触れる・試着する・お直し」をしっかり行えばいいのです。
ポイントは「見る・触れる・試着・お直し」
「見る」……商品画像を拡大してみて、生地や縫製が思ったものと少しでも違う場合や、加工写真の場合はやめましょう。ただ総柄や形が珍しく動きのある服については、そちらに目がいくので、理想の品質から少し離れても十分楽しめることも。
「触れる」……お手持ちのアイテムや店頭で、好きな生地感のタグをチェックし、同じような組成表示(ウール□%、カシミヤ□%など)の服を探して購入してみましょう。でも自分の洗濯やアイロンの習慣を忘れて購入すると、ケアができず着なくなったりするので気をつけて。
「試着する」……まずはメジャーを持つこと! これまで自分のサイズを大きく見積もる方々にどれだけお会いしたことか。是非お手持ちで、買いたい形に近く、自分にぴったり合っていると思える服を測ってみてください。忘れがちなのは「幅の寸法」。ちょうどいい着丈の服を選んだと思っても、幅で生地が取られてしまって丈が短くなったりします。自分の体の気になる箇所については「この程度幅がないと困るな」ということも見極めて選びましょう。伸縮性がない素材はややゆったりめ、ある素材はタイトめを選んだほうが理想のサイズ感に近づきます。
また商品到着後、必要なら「お直し」をしましょう。妥協をしたものは結局、自信を持って着られません。クローゼットで何度も触るけれど、当日の着用候補からは漏れていき、最終的にはたんすの肥やしに……。「もう少し丈が短かったらいいのに」「ウエストが緩すぎる」など、お直しできそうな部分についてはショップに持ち込んで相談してみましょう。
よいものをよりリーズナブルに!
実店舗にかかるコストがカットされている分、よいものをよりリーズナブルに買えるのがネットショッピングのいいところ。さらに「店頭に買いたいものがない」と嘆く人にこそ、ネットでの買い物に挑戦してほしいのです。
場所の制約から「売れるもの」が店頭に並ぶ実店舗と異なり、ネットショップは品揃えの幅広さが強み。豊富なラインナップから、他人から見たらクセありでも自分はときめく、痒いところに手が届くようなお宝アイテムにたどり着くことができます。
私がデザインしているショップチャンネルのブランドでも、珍しい色から完売していきます。「本当はこういうテイストも着たかった」「昔から憧れていた」という冒険アイテムをゆっくり探し、価格抑えめで購入! は、自分らしいクローゼットへの第一歩かもしれません。
〈『ラヴィット!』などテレビでも人気のスタイリストが教える「捨て時」を見極めて愛用品だけのクローゼットにする方法〉へ続く
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