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図書館のこと、立ち読みの客<br />書店員はどう考えている?

図書館のこと、立ち読みの客
書店員はどう考えている?

「本の話」編集部

なぜコミックはビニールで包んである?

雑誌とか漫画の立ち読みする人ってどう思いますか? 書店によってはビニールカ バーをしてるところもありますが……。私は立ち読みしつつ、気に入ったらその雑誌を買ったり、または別コーナーで小説や漫画を買うことがあります。立ち読みできる書店だと集客率はあるのでお得なのかな……? それとも立ち読みのみの客も来るからやっぱりイヤかな? そのあたりのご意見、聞かせてください。(山口県 30代 女性)

山本善之(くまざわ書店大手町店)

 ご不便をおかけして申し訳ありません。
 コミックに関しては比較的短時間で読むことができ、買わなくても立ち読みで全てのページを読めてしまいます。何人ものお客様に読まれると本の状態も悪くなってしまうこともあり、コミック・コミック誌は袋に入れさせて頂いています(シュリンクすると呼んでいます)。試し読みには別途冊子を用意したり、巻数の確認などは書店員に声をかけて頂ければシュリンクを外しますので、気軽に声をかけてください。
 立ち読みに関し書店員としては、他のお客様のご迷惑でなければじっくりと手元に残したい1冊を選んで頂いてもよいのですが、その本の著者には、その本を買って頂かないとお金が届きません。雑誌の情報を写真に撮ったり、内容を全て読んだ上で「つまらないから買わない」とおっしゃる方もたまにいますが……本がモノとして手元に残ることだけではなく、内容・情報を売っているんだとご理解いただきたいです。

 

野坂美帆(紀伊國屋書店富山店)

 お客様には内容を吟味してお求めいただければと思います。ただ、店内に置いてある本は見本ではありません。すべて商品ですので、そのように扱って下されば喜びます。ビニールカバーをかけているのは、例えばお客様に手に取っていただくことが多かったり、繊細なつくりをしていたり、傷みやすい商品であるという判断によってです。弊店ではコミックや雑誌の一部、絵本、図鑑や写真集の一部などでしょうか。1タイトルあたり在庫数の多い商品は見本をお出しするようにしています。入荷数が多くても、売れ行き良好商品で、数に余裕が見込めず、見本をお出しすることのできないものもあります。見本のお出しできない商品は、お客様のご不便、ご不快、申し訳なく思いますが、中身の確認をご希望の際、スタッフにお声掛けいただいています。
 

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