ただ今、八月に突入。
暑い時期で、連日猛暑日ばかりである。
なんだか、世界の天候、おそろしいことになってきているぞと思う。
今のうちに、鮎釣りに行っておかないと、そのうちに、台風や大雨のため、一年のうち鮎釣りのできる日が、ほんの十日くらいになってしまうのではないか。
ところで、ぼくの書いている晴明屋敷の庭は、言うなれば小さな里山のようなつもりで書いているのだが、ぜひそんな庭が現実にひとつ欲しいものだ。
さて――
『よりぬき陰陽師』である。
これまでに書いたものの中から、村上豊さん、渡辺真理さん、白石加代子さん、東雅夫さん、池井戸潤さんに、それぞれ一話ずつ、全部で五話選んでいただいて、一冊にまとめさせていただいた本である。
自分で選ぶと、どうしても傾向がかたよってしまいそうになるのだが、皆さんに選んでいただいたおかげで、たいへん楽しくおもしろいアンソロジーになったのではないか。
皆さん、本当にありがとうございます。
『陰陽師』は、今、二カ月に一本、一年で六本新作を書いていますので、一年ちょっとで新刊一冊をお届けできるペースになっています。
まだまだしばらくは、書き続けることができそうです。
そのうちに、ちょっと長い『陰陽師』、花山天皇編か酒天童子編を書いてみようかと思っているところです。
二〇一五年八月
小田原にて
(「あとがき」より)
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