- 2015.08.11
- 書評
パリジェンヌはなぜおいしく食べて、太らない? そしてイキイキしているの?
文:米澤 よう子
『体も心も暮らしも心地よくする美習慣 パリジェンヌ流シンプル食ライフ』 (米澤よう子 著)
ジャンル :
#随筆・エッセイ
約10年間、旅行で年2回のサイクルで訪れていたパリ。やがて暮らすようになり、4年間滞在しました。旅で目にする華やかな場面は、まさに私たちが抱くイメージそのものでしたが、現に暮らしてみたら、それは「観光用のよそ行き顔」。生活者のみに見せる、別の「素顔」を目にしました。
ファッションでは、「最新流行の華やかさ」が表のイメージとすれば、一般のパリジェンヌは「シンプルシック」が定番。堅実で、飾らない格好にもかかわらず、とびきりおしゃれに見えるのはなぜか? その方法と思考法を前作『パリジェンヌ流おしゃれライフ』等でひもといてきました。本書は、その「食生活編」です。
絵を描く職業ゆえ、人間観察を常とする私が、現地で目のあたりにしたパリジェンヌは、食生活もおおいに楽しんで「イキイキ」していました。食べている彼女たちは、なぜあんなにもチャーミングなのか? その「イキイキ」は、数値で示せないし、科学的な証明もできません。そこで、彼女たちと同じ生活を私自身が試みることにしたのです。
彼女たちのふだんの食事は、日本と比べれば、そっけないほどの粗食。なのに満足しているのです。その根底にあるのは、食に対する考え方。「自分の口に入れるモノは、できるだけ自分で選び、作るのが、当然おいしい」。自炊が中心ではありますが、ふだん作るのは1~2品。レシピは手間が少なく、味付けもシンプル。そして季節の野菜と果物をたっぷり味わう。結果、意図せずヘルシーで、カロリーは私たちが想像するより控えめ。また、外食の際、あまりにもおいしそうに食べているので、オーダーを真似てみたところ、ひと口目では、とうてい「ごちそう」とは思えない味。しかし食べ方まで見よう見真似で食べ進めれば、シンプルな料理が、やがて極上にも感じられるように。そうすれば、ひと皿で充分となり、過食せずにいられます。そんな食べ方、味わい方のあれこれもご紹介しています。
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