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江戸時代から平成まで――日本人の“性”の解釈・表現を楽しもう【エロスまとめ】

江戸時代から平成まで――日本人の“性”の解釈・表現を楽しもう【エロスまとめ】

文:「本の話」編集部


ジャンル : #ノンフィクション ,#随筆・エッセイ

グッときてプッと笑える「週刊文春」の人気連載

『人生エロエロ』 (みうらじゅん 著)

発売日:
単行本 2014年04月22日
文庫 2016年06月10日

「人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた」のフレーズでお馴染み、「週刊文春」の人気連載がまとめられ、文庫化。阿川佐和子さんとみうらじゅんさんのスペシャルエロエロ対談も収録されています。

 初めてコンドームを買ってじっくり観察したあの日、大量のエロ本を抱えたまま交通事故に遭った恐怖、70万円もするラブドールを購入して居酒屋に同伴……。思わず吹き出す“エロッセイ(エロなエッセイ)”80連発。2014年の単行本刊行時、月刊「文藝春秋」に寄せられた水道橋博士の書評も必読です。

■書評(本の話WEB 2016.06.30)
エロとバカの丸出し(文:水道橋博士│芸人)


たかがエロ、されどエロ――女性にも好評のエロエッセイ第2弾

『されど人生エロエロ』 (みうらじゅん 著)

発売日:
単行本 2016年04月21日

『人生エロエロ』の続編です。あるときはイメクラで社長になり、あるときはボウリング場で股間の「マイボール」に思いを馳せ、またあるときは「ゆるキャラの中の人」とハッピを着た付添人の不倫関係を妄想し、さらには創作艶笑落語を一席……。

 刊行時には、シリーズ単行本化第2弾を記念し、著者とスクープ“文春砲”を放つ編集長との対談を実施。連載が始まった経緯、お2人の出会い、過去の取材の裏話など、抱腹絶倒なエピソードが盛りだくさんです。

■インタビュー・対談(本の話WEB 2016.05.03-2016.05.05)
みうらじゅん×新谷学(「週刊文春」編集長)さらけのプロ、「一人文春」みうらじゅんが明かす「週刊文春」編集長とのエロエロな話
>>>前編  >>>中編  >>>後編


春画が生まれた江戸時代に学ぶ、男女のありよう

「世界が、先に驚いた。」のキャッチコピーで、東京・永青文庫にて日本初開催された春画展は、今年になって京都・細見美術館にも巡回し、注目度の高さがうかがえます。

 本の話WEBでは、2015年の春画展初開催に合わせ、女性の就活、婚活相談を多数引き受けてきた川崎貴子さん、アダルトビデオ(AV)業界で男優、監督として活躍している二村ヒトシさんの対談企画を実施。現代の男女事情に詳しいおふたりに、春画から見た江戸時代を現代と比較し、男女のありようを縦横無尽に論じていただきました。

■インタビュー・対談(本の話WEB 2015.10.16-2015.10.17)
男前女社長・川崎貴子 VS AV監督・二村ヒトシ 春画を見て江戸時代のおおらかさを学ぼう
>>>前編  >>>後編


性を解放した平成女子の情報満載

『セックスペディア 平成女子性欲事典』 (三浦ゆえ+平成女子性欲研究会 著)

発売日:
単行本 2014年03月12日

 かつてタブーとされていた女性の“性欲”をストレートに表現し、欲する女子たちが増えていると言われます。そんな中、性にまつわる新語に着目したのが本書。一徹、iroha、女女官、妊娠テロ……平成女子に関する言葉を、事典形式で紹介しています。

 さらに、女性が性を愉しんだり、性の悩みを解決するための実用情報もふんだんに掲載。『女医が教える 本当に気持ちのいいセックス』著者・宋美玄さんも推薦の事典です。女性の本性を知りたい男性もぜひ。

■書評(本の話WEB 2014.03.26)
女性が性を軽やかに楽しむために(文:宋美玄│産婦人科医・性科学者)

■CREAおすすめ書籍(本の話WEB 2014.03.12)
「女女官」ってどんな意味? 性の最新ワードを知る女子必携の事典


世界を驚かせるニッポンのAVを生み出す“匠”たちを徹底取材

『ニッポンAV最尖端 欲望が生むクールジャパン』 (藤木TDC 著)

発売日:
文庫 2015年12月04日

 世界に類のない深化を遂げたニッポンのAV=アダルトビデオ。AVが登場した初期は平均再生時間が短かったこと、日本では直接的な性交描写が禁止されていることから、独特のジャンル体系が生まれたと著者は述べます。

 こうしたニッポンのもう一つの“モノづくり”を支えるプロフェッショナルたちに綿密に取材し、面白哀しい情熱と創意工夫を明らかにしたのが本書。「単なるポルノじゃない、クールジャパンだ」と海外でも受け入れられたAVが、日本人の勤勉さから生まれた確かな文化であることがうかがえます。

■インタビュー・対談(本の話WEB 2015.12.20)
“クールジャパン”として世界に受け入れられたニッポンのAV。モザイクの向こうに日本の“今”が見えてくる!


村西とおるから高橋がなり――AV業界の革命を描く

『新・AV時代 悩ましき人々の群れ』 (本橋信宏 著)

発売日:
単行本 2010年06月25日

 90年代前半、AV業界で帝国を築き上げた村西とおるさんは、放漫経営の果てに表舞台から姿を消します。その後に登場したのは、テレビ業界から転身してきた高橋がなり率いるSOD(ソフト・オン・デマンド)グループ。彼らは斬新なアイデアで次々とヒットを放ちます。

 AVとテレビ、ふたつの世界がぶつかり、反目し合い、新たなうねりが生まれる――魑魅魍魎が蠢くエロ世界の「夢と挫折」を、業界の裏の裏まで知る著者が鮮やかに描いた異色ノンフィクションです。

■自著を語る(本の話WEB 2010.06.20)
猥雑なアダルト業界の裏側にあるドラマを描く


“日本のセックスシンボル”壇蜜の日々徒然

『壇蜜日記』 (壇蜜 著)

発売日:
文庫 2014年10月10日

 様々な職を経て29歳でグラビアデビュー、映画やドラマでの女優業から、エッセイなど文筆業まで幅広く活躍する壇蜜さん。月刊「文藝春秋」の「この人の月間日記」に登場したことが契機となって刊行することになったのが『壇蜜日記』です。「誕生日。いつも一番一緒に過ごしたい人に一番冷たくされる日。慣れたけど。」(2013年12月3日)――。33歳女子の日々が淡々と綴られます。

 続く『壇蜜日記2』は翌年、壇蜜さんが34歳のときに刊行。帯に大きく記された「―抱かれた。」の文字が、読者をざわつかせました。最新刊となる『泣くなら、ひとり 壇蜜日記3』では、初の短篇小説も収録。壇蜜さんの日常、創作から目が離せません。

■インタビュー・対談(本の話WEB 2014.10.10)
魅せる女の流儀 対談 壇蜜×桜木紫乃

■インタビュー・対談(本の話WEB 2014.10.12)
【動画つき】著者インタビュー 壇蜜 私が日記を書いたわけ

■BOOKS INTERVIEW 本の本音(CREA WEB 2014.12.04)
日本のセックスシンボル・壇蜜が毎晩書き綴った約一年間の日記


日本でここだけ! 昭和が香る、エロスとユーモアの博物館

 かつて日本各地の温泉地に20館ほど存在していた秘宝館は、近年閉館が相次ぎ、現存するのは熱海秘宝館のみとなりました。「オール讀物」2015年10月号の特集「官能昭和館」では、この熱海秘宝館の内部をご紹介。2014年に『秘宝館という文化装置』を上梓した妙木忍さんに解説いただいています。

 興味を持った方は、この文化を守るためにもぜひ現地へ。高度な技術とエロスが融合したエンターテイメントを、ご自身の目でお楽しみください。

■特集(本の話WEB 2015.10.13)
日本最後の秘宝館(文:妙木忍|北海道大学特任助教・社会学者)


“日本人のセックス”、ヨーロッパ人の目にはどう映る?

 こちらも「オール讀物」2013年10月号の官能特集に掲載された記事です。元サッカー日本代表監督であるフィリップ・トルシエ氏は1998年に初めて来日した際、日本人が他者と触れ合わないことに驚いたといいます。法律を遵守する国民性ゆえで、禁欲的かと思えばそうではなく、矛盾もあると指摘。「女性の裸を満載した雑誌が書店に溢れているのは、別の意味で私には驚きだった」と話しています。

 トルシエ氏ならではのインテリジェンスと説得力により、ヨーロッパと日本の性文化の違いを読み取ることができるでしょう。

■インタビュー・対談(本の話WEB 2013.09.20)
フィリップ・トルシエ「工場の機械のような日本のセックス」


 いかがでしたでしょうか? 日本人は真面目な国民性なんて言われますが、“性”に対してもやはり勤勉なところがありますよね。そうして生まれ、“文化”となったあれこれを楽しんでいただけたら幸いです。

 さて、明日はちょっと真面目なお話を。今年はイギリスのEU離脱、ドナルド・トランプ当選など、大方の予想を裏切る出来事がありました。なぜこのような結果になったのか――世界で起こっている現象を読み解く書籍をご紹介します。

プレゼント
  • 『赤毛のアン論』松本侑子・著

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    応募期間 2024/11/20~2024/11/28
    賞品 『赤毛のアン論』松本侑子・著 5名様

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