本の話

読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア

キーワードで探す 閉じる
「寄生するよりも寄生されたい」南海キャンディーズ・しずちゃんの寄生虫館来訪記

「寄生するよりも寄生されたい」南海キャンディーズ・しずちゃんの寄生虫館来訪記


ジャンル : #ノンジャンル

寄生虫館に迷惑をかけたサナダムシダイエットの噂

 次にしずちゃんの目を引いたのはサナダムシの展示。標本の隣には、実際に人の中で成長したサナダムシの体長と同じ長さの紐が。紐を手にとったしずちゃんは「コレが人の体の中にあったんや」と、その長さを実感。

「少し前に、海外のセレブはサナダムシを体内にすまわせてダイエットしているってことを聞きました。当時は『ラクして痩せられる』みたいな噂が流れていて、いいなあと思っていましたけど」

『寄生虫館物語』 第1章でも登場した8.8メートルのサナダムシの標本に驚く

「いや、それで当館にも問い合わせが相次いだんですよ」と語るのは亀谷了さんの孫であり、現在「公益財団法人 目黒寄生虫館」の事務長を務める亀谷誓一さん。

「寄生虫館が建て直された九〇年代にもその噂はありました。当館が知られるようになってから、『ダイエットしたいからサナダムシが欲しい』という電話がかなりあったと聞きます。近年では流石に減りましたが、年に数件は質問を受けます。そのときは研究員が専門的な立場から『サナダムシダイエットは噂に過ぎず、医学的にはサナダムシの寄生は百害あって一利なしと考えられているので、試してみようなどとは考えないで欲しい』と伝えています」

「そうなんですか。たしかに体の中に他の生物がいることは嬉しくないですよね」と納得するしずちゃん。しかし、話は思いもよらぬ方向へ。

「『寄生獣』(右腕を正体不明の生物・ミギーに寄生された主人公の戦いを描くSFマンガ)みたいに、寄生虫によって特殊な能力が生まれるんだったらいいんですけどね! 実際に体内にミギーみたいなのがいて、良い感じに使いこなすことができたら、かっこよくないですか?」

 仮に謎の生物に寄生されるとしたら、どんな能力がほしいのだろうか?

「何やろ。自分の普段の仕事とか考えると、歌が上手くなる、とかですかね? 寄生したら面白くなる、とかもいいかも。そうなると、脳に寄生されるのかな。自分の脳みそを良い感じに突いてくれる寄生虫、いたらいいんですけどね」

 絶妙なタイミングで現実的になるしずちゃん。しかし、彼女の突飛な発想はさらに続く。

寄生虫館物語
可愛く奇妙な虫たちの暮らし
亀谷了

発売日:2018年08月10日

ページの先頭へ戻る