副業・複業の解禁は大企業の生きのこり戦略だ
青野 この本では副業解禁にも触れています。「大企業が抱えている優秀なプロ人材が、中小企業で活用される余地を広げる」と。メインの他にも仕事をもつ「副業」や、どれも本業という「複業」は、働く人が大企業への従属から解放されるという面もありますが、逆に大企業も生き残ろうとするのであれば、こうした働き方を認めないと、外部からの知識や人脈が得られにくくなっていくと思います。
ひとつの会社に囲いこまれて、その会社のことしか知らない人から、面白いアイディアが出るのか? ということです。アップルが時計まで作る時代ですよ。新しい組み合わせで商売するオープン・イノベーションが求められているのに、自社の中で完結して、情報の回路や人脈を閉じていいのでしょうか。企業が生きのこるためには自社人材を外へ解放していかないと。そうしない企業は沈んでいくでしょう。
大内 まさにそのとおりで、人材の自前主義は危険ですよ。従来の製品に新しい付加価値をつけなければいけない時代なのですから、そのためには外から人材を採ってくるか、もしくは人材を外に出して、他流試合をさせないといけない。それが企業にとってもプラスだし、働く側にとっても、他の企業を経験することで来たるリストラに備えることもできる。
青野 そうですね。
大内 外で経験を積むことは、生きる上でのキャリアの安全保障になるでしょう。
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