【対談】サイボウズ代表取締役社長 青野慶久氏 × 神戸大大学院法学研究科教授 大内伸哉氏
第4次産業革命が進行すると、企業に雇われる働き方、つまり会社員は消えていき、スキルを持つ個人が仕事ごとに契約を交わして、AIやロボットを活用して働く
──これは労働法の第一人者、大内伸哉氏が、著書『会社員が消える──働き方の未来図』で示したビジョンだ。
こうした未来は雇用や収入の安定しない悪夢のような世界なのか、それとも企業による拘束からの解放なのか。
この未来図をめぐって大内教授と、「100人いれば100通りの働き方があっていい」と提唱する働き方改革のリーディング・カンパニー「サイボウズ」の青野慶久社長が意見を交換した。
対談は東京と大阪の間を結ぶサイボウズのテレビ会議システムを通じて行われた
青野 今日はサイボウズの大阪・梅田オフィスへお越しいただいていますが、そこは家賃がメッチャ高いんですよ(笑)。
大内 そうですか(笑)、すばらしい場所ですからね。サイボウズでは出社せずに自宅などで勤務するテレワーク(遠隔勤務)が可能だそうですが、それでもオフィスは必要なのですか?
青野 大阪でも在宅勤務の社員が増えていますけど、そのハブ(中核)という位置づけです。
大内 なるほど。在宅勤務が増えているのは素晴らしいですね。私も「移動しないで働く」ことを標榜しています。大学には行かざるをえないときもありますが、授業もハワイからしたいくらい。企業も通勤はなくして、社員が自宅で働けるようにしたほうがいい。技術的には可能なのですから、あとは経営者の決断次第ではないでしょうか。
実際、このテレビ会議の画像は鮮明ですね。青野社長が横におられる感じでお話しできます。
青野 そうですね。東京と大阪で離れていても、お互いの移動時間を省けば、こうして対談の時間が生み出されるわけですよ。
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