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“要注意保護者”のシングルマザーを変えた、夜間保育園理事長のひと言

“要注意保護者”のシングルマザーを変えた、夜間保育園理事長のひと言

文:三宅 玲子


ジャンル : #ノンフィクション

『真夜中の陽だまり』(三宅玲子 著)

プロテクト要因としての夜間保育園

 新しい家族を得て、弾みをつけるように真弓の人生が再び前進し始めた。それは、夜間保育園という場所が、山縣氏の言う「プロテクト要因」となって真弓の「レジリエンス」を支えたように思えた。

 現在、認可夜間保育園は全国に81ヶ所、定員の合計は3385人である。

 基本保育時間は午前11時から午後10時までの11時間だが、延長保育も認められていて、基本時間と組み合わせれば、実質的に24時間保育が可能だ。

 だが、真弓のように歓楽街で働く親のニーズに合わせて開園している保育園は、24時間が6ヶ所、午前0時を越えて開園している夜間保育園はそれらを含めても半数に満たない。

 本書では、夜間保育園の中でも、深夜子どもを預けて働く親と、その親を支える保育に取り組んできた博多の夜間保育のありように焦点をあてたい。

これは、夜間保育園に支えられた親たちと、夜間保育園をかたちづくっている人たちの姿を3年にわたって間近で眺めた物語である。

単行本
真夜中の陽だまり
ルポ・夜間保育園
三宅玲子

定価:1,650円(税込)発売日:2019年09月09日

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