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対談 私たちのファーストクラッシュ #1<特集 恋愛に必要な知恵はすべて山田詠美から学んだ>

対談 私たちのファーストクラッシュ #1<特集 恋愛に必要な知恵はすべて山田詠美から学んだ>

山田詠美 ,ジェーン・スー

文學界11月号

出典 : #文學界
ジャンル : #小説


『ファースト クラッシュ』(山田詠美 著)

何万人の中に二人がいた!

 ジェーン 私はひとりっ子だったので、家に帰って誰かと遊ぶというよりは、ひとりでずっと音楽を聴いていることが多くて。ブラックミュージックが好きだったということもあり、ちょうどそのあたりの事情がグルグルグルッと重なって山田さんの小説にハマったんだと思います。当時、憧れが昂じて友達と横田基地に行ったこともあるんですよ。

 山田 何年ぐらい? 会ってるんじゃない?

 ジェーン 二十数年前ですね。NCOクラブというところに行きました。でも私の場合、音楽は好きだったんですけど、ファッションが全然追いついてなくて。最終的に車上荒らしに遭ってパスポートを盗られて肩を落としながら帰ってくるっていう。

 山田 悲しい福生の思い出だね(笑)。

 ジェーン そう。親にはファミレスの駐車場で盗られたって嘘をつきました(笑)。でもガチ勢の友達は、そこでちゃんと彼氏を見つけたり、アメリカに留学したり、現地で結婚して子どもを産んでという人も何人かいて。私は完全に傍観者でしたね。

 山田 でも、そういうときに傍観者でいるタイプだから、きっと文章を書いてるんだと思うよ。

 ジェーン ああ。真ん中にいなかったから。

 山田 私もそういう子たちと基地の中でずっと遊んできてたけど、やっぱり俯瞰して見てる部分があった。帰ってから「男女の機微の復習のために、あの本読もう」とか思ったりとかね。

 ジェーン 当時は横田によく行ってらっしゃったんですもんね。

 山田 横田の基地の福生ゲートの真ん前に住んでた。

 ジェーン じゃあ、横田のクラブに行ったりしていた。

 山田 そうそう。そのあたりで遊び始めたのは二十歳ぐらいからかな。お母さんが基地の中でメイドさんをやってたりした地元の子たちにいろいろ連れて行ってもらったっていう感じ。でも、やっぱり基地のそばってちょっとハードルが高かったから、私たちは赤坂のムゲンとかに行ってた。

文學界 11月号

2019年11月号 / 10月7日発売
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ファースト クラッシュ
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定価:本体1,500円+税発売日:2019年10月30日

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