スポーツをこよなく愛する作家・堂場瞬一さんが、「オリンピックにまつわる人間模様を描きたい」とスタートさせた「DOBA2020」プロジェクト。四カ月連続で刊行されるスポーツ小説の第二弾として、オリンピック中継に命を懸けたアナウンサーを描いた『空の声』が発売となった。
「東京五輪は延期に。でも私たちはアスリートが活躍する舞台を待っている」
「残念ながら東京オリンピックは延期になってしまいました。世界中での新型コロナウイルスによる影響を考えれば、当然のことです。ですが、2021年の夏にオリンピックが無事に開催されるならば、アスリートの活躍する舞台を見る楽しみが1年先に延びた、ということ。
私たちスポーツを愛するファンは、みんな一緒に、その瞬間を待っています。アスリートのみなさんは決して一人じゃない、ということを伝えたいですね」
現状では、アスリートを含め、我々はみな、先行きの見えない不安を抱えているが、著者は、明るい未来を信じているという。
「今、被害も甚大で、とても厳しい状況ですが、人類は疫病の流行から何度も立ち直ってきました。もちろん自分もいつ感染するかわからない、もしかしたら感染しているかもしれない、という心構えで、『ステイ・ホーム』を心がけています。私は、この危機は乗り越えられると思っています。そして、新型コロナの流行がひと段落して、今まで通りにスポーツを楽しめるようになったときが、『日常を取り戻せた』ということであり、そのときは、必ず、来るのだと信じています」
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