衝撃の逮捕から4年。執行猶予満了を迎える清原和博が語った、薬物依存の怖さ、うつ病との戦い、そして家族との再会――。
プロローグ
「ぼく、一生執行猶予でもいいんです。友人にもそう言ったんです。もう少し執行猶予、延ばしてくれへんかなって……」
清原和博はそう言って視線を落とした。
2020年のある夕刻のことだった。
「最近は会う人、会う人に『もうすぐ執行猶予が明けるね』と言われるんですけど、それが嫌で嫌で……。怖いんです。だって……」
うつむいたままの清原はいつものように黒いスポーツウェアを着ていた。
白だとか青だとかではなく、いつも黒。
清原がまとっていたのはこの4年間、ほとんどその一色だった。
「だってぼく、ほとんど何も変わってないんですから」
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