本の話

読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア

キーワードで探す 閉じる
「執行猶予が明けるのが怖い……」清原和博

「執行猶予が明けるのが怖い……」清原和博

『薬物依存症』プロローグより


ジャンル : #ノンフィクション

『薬物依存症』(清原 和博)

 2016年5月31日。

 清原は覚せい剤取締法違反によって有罪判決を受けた。


 懲役2年6カ月、執行猶予4年


 犯罪者として過ごすこの期間を清原はこう表現してきた。

「ずっと暗闇の中にいるような、暗いトンネルの中にいるような感覚です」

「自分が打ってきたホームランや自分が輝いていたときのことを思い出せば思い出すほど、犯罪をしてしまった今の自分と比べて暗く沈んでしまうんです」

「なんであんなことをしてしまったんだろうと、いっそ死にたいと考えてしまいます」

 どうにも消化できない苦しみをそういう表現で吐露してきた。

 そして、いつまで続くかしれない暗闇に終わりがあるとすれば、それは司法上、犯罪者ではなくなるそのときなのかもしれない。そう考えて闇に耐えてきた。


 その日がもう目の前に見えている。

2018年8月21日、大阪桐蔭と金足農業との決勝戦を観るために甲子園へ。気づいた観客から、「清原さん、頑張ってください!」との声が上がった。
単行本
薬物依存症
清原和博

定価:1,650円(税込)発売日:2020年06月15日

プレゼント
  • 『もう明日が待っている』鈴木おさむ・著

    ただいまこちらの本をプレゼントしております。奮ってご応募ください。

    応募期間 2024/3/29~2024/4/5
    賞品 『もう明日が待っている』鈴木おさむ・著 5名様

    ※プレゼントの応募には、本の話メールマガジンの登録が必要です。

ページの先頭へ戻る