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歴史時代小説ジャンルに特化したオール讀物新人賞の選考員を務める、安部龍太郎、畠中恵、門井慶喜の三氏による「歴史時代小説書き方講座」がオンラインで4月9日(金)から三夜連続で開催された。2日目は「しゃばけ」シリーズ、「まんまこと」シリーズなどで人気を博す畠中恵さんによる講義が行われた。
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作家・都筑道夫氏の小説講座に通った修業時代の話に始まり、まずは歴史時代小説を書く際の題材の選び方を紹介。畠中さんは「小説のなかでひとつ大きな嘘をつくときには、たくさんの事実をそろえておかなければなりません」と、語る。たとえば江戸を舞台にした小説を書くときに、まず資料を一冊読むことから始めるようアドバイス。『絵でよむ江戸の暮らし風俗大事典』などヴィジュアルが豊富なものをご自身の手元にいつも置いているという。資料の探し方は、実際に畠中さんが活用している本や古地図を提示しながら、書店や古本市などで資料を見つけるコツを伝授した。
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大きな反響があったのが、畠中さんのプロットの作り方。物語の始まりから終わりまで、どのような要素で構成されているかを「構成分解」すると、自分がどのような構成をおもしろいと思うかが見えてくるという話には、視聴者の方から「プロの作家として小説を書くうえで有用なノウハウを教えていただけた」との声も寄せられた。
デビュー作から2冊目が出るまでに、畠中さんは「どんどん書いたものを担当編集者さんへ送りました。自分から動くことが大切です」と小説を書く際に必要な攻めの姿勢についても語り、小説家志望の方たちに伝えたいこととして「まず、書いちゃいましょう」と背中を押した。
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