- 2022.11.02
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ガリレオ・ジュニア版『ガリレオの事件簿』に寄せられた感想文を発表! ベストセラー作家・東野圭吾の心を動かした、少年少女の言葉とは!
『ガリレオの事件簿1 ポルターガイストの謎を解け』『ガリレオの事件簿2 幽体離脱の謎を追え』特製クリアファイル、全員プレゼントの延長決定!
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#エンタメ・ミステリ
累計1500万部を突破し、最新映画『沈黙のパレード』も大ヒット中のガリレオシリーズ。
「10代のみなさんに、科学トリックミステリーの楽しさを知ってほしい」。そんな願いを込めて刊行された、初のジュニア版『ガリレオの事件簿1 ポルターガイストの謎を解け』『ガリレオの事件簿2 幽体離脱の謎を追え』の発売を記念して、感想文を募集したところ、たくさんのご応募をいただきました。届いた感想文すべてに、東野圭吾さんが目を通し、優秀作5つと、特別賞が決定しました。
東野さんをうならせた少年少女の感想文の優秀作5つを紹介していきます。
「10歳とは思えない感想文!」
そうちゃん/男子・小学4年生・10歳
「おばあちゃんから本が届いているよ」
夕食の時、お母さんから茶色い小包みを渡された。本好きのぼくは、すぐに包みを開けて読み始めた。「もう遅いから明日にしなさい」とお母さんに言われたが、こっそり布団の中で読み続けた。止まれなかった。
湯川の実験はどれも面白い。草薙の話や現地の状況などから推測して、犯人の使ったトリックを検証する。どの話でも「そんなことができるのか」と思いながら読んでいたが、どれも可能になってしまうのだ。けれど、実験では可能でも、実際の事件の真相は違うこともあった。湯川の実験は、事件の解決よりも証明のためだと思う。そんな湯川の科学実験はどれもワクワクする。図鑑の中だけではない、ストーリーの中の科学にひきこまれ、ぼくも実験したくなった。
二巻の発売日には、また茶色い小包みが届いた。その日も、ぼくの布団のかくしライトは大活躍だった。
「10歳の少年が書いたとは思えない感想文です。お母さんに寝なさいと言われながら、布団のなかで隠しライトをつけて、読んでくれている姿が目に浮かぶようでした」(東野氏)
「ガリレオを書くにあたっての『ある秘密』に、気が付いてくれた」
なっつ/女子・高校2年生・17歳
「ガリレオ」の文庫版に既に触れていた私がこの本を読んで改めて感じたことを二つ述べる。
一つ目は、第三者が湯川のことを推測する以外には彼について知る術がないということだ。彼の気持ち次第では物語の展開が変わるかもしれないのだが、その気持ちが私たちには分からないというところがガリレオの面白いところだ。刑事二人の推測を読んで私たちは別のストーリーを想像し、湯川の行動に納得する。彼の本心を、読み終わった後も考えさせられることがこの作品の魅力だ。
二つ目は、推理以外の登場人物の描写が細かいことだ。状況を理解しやすくするための工夫なのだろうが、登場人物を愛する私には有難いことだ。もはや名場面と化しているインスタントコーヒーを美味そうに飲む湯川や謎の湿気たポップコーンを食べる草薙は殺伐とした事件の合間に読者を和ませる。
字数が圧倒的に足りないため文庫版の感想文キャンペーンも開催して欲しい。
「ガリレオシリーズでは、湯川学の内面描写を一切していないんです。なっつさんは、このことに気が付いてくれました。細かい部分まで楽しんでくれているところが良かったですね。『この文字数じゃ伝えきれない』という気持ちも嬉しいですね」(東野氏)
公開中の映画『沈黙のパレード』で湯川学を演じるにあたって福山雅治さんも、「湯川さんという人は、あいかわらずどこに住んでるのかもわからないし、たとえば自分で洗濯してるのかなんてことも見えない」(「文藝春秋」10月号)と語っています。
湯川先生の「心の中」を想像しながら、これからも、ガリレオシリーズを楽しんでください。
「タイトルには苦労したんです(笑)」
二酸化炭素21/女子・中学2年生・13歳
「これおみやげ、おもしろいんだよ」
そう言った叔母の手には「ガリレオ」がありました。元々ミステリーが好きだった私にとって東野圭吾さんの作品は高嶺の花感がありおこづかいをためて手に入れる瞬間を待ちどおしくしていました。ですがその奇跡の瞬間が泥酔した叔母の手によって引き起こされるなんておもいもしませんでした。ページをめくるとすぐに「ガリレオ」の世界に引きこまれた。
気づけば過去のドラマ・映画のほとんどを見てしまいました。特に感動した所は、一話ずつのタイトルのかっこ良さでした。漢字二字にひらがな一字の実際には存在しない言葉ですがその話の内容を巧みに落としこんでいて、つい写真を撮ってしまいました。「こんな意味かな」「こんな読み方なのかな」などと母とクイズができて楽しかったです。気づくと私は机から理科のワークを取り出していました。
「敷居が高いと思いつつも、読んでくれたんですね。ガリレオの短編は、タイトルに苦労したんです。いいところに気がついてくれました(笑)」(東野氏)
単行本『禁断の魔術』を刊行した際には、「タイトル読み方当てクイズ」も実施していました。「猛射つ」「念波る」「曲球る」「透視す」は、どう読むか! 正解は、こちらにあります。
https://www.bunshun.co.jp/pick-up/kyozo/#quiz
「アドバイスとして、受け止めてくれたことが嬉しい!」
やさい/女子・中学3年生・15歳
私の印象に残っている話は「落下る」です。
なぜかというと、湯川先生の「価値のない実験なんかはない」という言葉が印象的だったからです。
私は無駄なことがしたくないので、結果が予測できることはしたくありません。しかし湯川先生の言葉をきいて、考えがかわりました。とりあえずやってみよう、と。それが予測どおりにならなければもちろん、予測どおりになっても、手もとに残った事実から新たな発見があれば、やって良かったと思えるからです。
これからは、失敗しても正解に一歩近づいたと前向きに捉え、たくさん挑戦していきたいです。
「『落下る(おちる)』は、内海薫が、ガリレオシリーズに初めて登場する回でもあります。内海は、『謎を解いてくれる探偵に会いに行く』といった気持ちで湯川を訪ねますが、実はそうではなかった。私自身の考え方でもあるのですが、湯川は、頭の中で『これはできそうだ』と思ったからといって結論を出さない。仮説を立てて、必ず実験をやってみる。しかも、成功した実験だけじゃなくて、失敗した実験にも価値があるんです。そのことが伝わって嬉しいですね」(東野氏)
『落下る』には「科学者は自分に客観的であらねばならない」という印象的な湯川のセリフがあります。やさいさんの感想文を読んで、『聖女の救済』をぜひ手に取ってほしいと思いました。
『聖女の救済』で、湯川は、内海薫に向けて、19世紀の科学者による「世紀の間違い」のエピソードを紹介します。
そのとき、「インチキだったのか」と問う内海薫に、湯川はこう答えます。
「彼の願望による錯覚と証明されたんだ。先入観というのは、それほど危険なものだということだ」
この考え方で、湯川は「鉄壁のアリバイ」で「完全犯罪」を試みる女性に挑んでいく、そんなワクワクする物語です。少し長い物語になりますが、ぜひ挑戦してみてほしいです。
「科学とはなにか。その感覚をつかんでくれた」
21番 suiri / 女子・小学5年生・11歳
ガリレオが科学で事実を解き明かすのが時をわすれるほどおもしろい!次の巻がでるのがまちどおしいです。また、予想外のてん開になることがあるから、最後が分からなくて読むのが楽しいです。「指標す」では湯川学が神ぴ的なものをひ定するのが科学の目的じゃないといって、ふり子の力を信じていたのが、ユーモアがあってよかったです。
ゆうたいりだつは、ひ科学的だと思っていたけれど、科学でトリックをあばくのがすごいと思いました。そして、そのトリックを、実験で表せるのがびっくりしました。このシリーズがとても大好きです。
「この方は、『指標す』(『ガリレオの事件簿2』収録)を読んで、科学というものが、どんなものなのか、ということについて、感覚をつかんでくれたのだと思います。『神秘的なものを否定するのが科学の目的ではない』ということが伝わって嬉しいですね」(東野氏)
そして、もう1篇、特別賞を発表します。
「福山雅治さん、ありがとう!」
よっしー/男子・小学6年生・11歳
ぼくが、ガリレオの事件簿を知り、読もうと思ったのは、福山雅治さんの「福のラジオ」がきっかけでした。大好きな福山さんがガリレオの劇場版最新作の沈黙のパレードに出ると知り、ガリレオシリーズを読みたいと思ったからです。また、ガリレオの著者がぼくの好きな東野圭吾さんの作品だったのも、きっかけの一つです。
ぼくが読んだ一、二巻の八話の中で、特に好きなのが転写るです。学生がひょうたん池で型を見つけ、マスクを作り、それをその顔の失踪した人の妻の友達が見なければ、ただの失踪事件になっていたという偶然の積み重なりがおもしろいです。また、そのマスクのできる行程の電流が急激に水に放出されることで、大きな衝撃波がでるというところが、大好きです。落下るの何回も失敗したという死体落下トリックや、絞殺るの他殺に見せかけるためのトリック、離脱るの上下の濃度によって光が曲がるトリックも尊敬します。
「湯川学を演じてくださっている福山雅治さんの『福のラジオ』(JFN38局ネット 毎週土曜14:00~14:55)をきっかけに、ガリレオを読んでくれたのですね。福山さん、ありがとう。よっしー君、これからも、小説を楽しんでください」(東野氏)
感想文にあるとおり、「福のラジオ」をきっかけに、ガリレオシリーズを読んでくれたよっしー君。「福のラジオ」でも、この感想文が紹介されました。
福山さんは「字がきれいですね。ガリレオにあるように、科学は人を幸せにすることもあれば、不幸にすることもあります。よっしー君が、科学に興味を持って、その道を目指すのであれば、人類を幸せにする科学者になってもらいたい」と語りかけてくださいました。
よっしー君は、この日のラジオ放送を、身をよじらせて照れながら聞いていた、とのこと。
Suiriさんと、よっしー君の感想文を読んで、担当編集者は、『禁断の魔術』を読んでほしい、と思いました。先日、フジテレビにて、スペシャルドラマ化されたことで、ご覧になられた方も多いかもしれないですが、天涯孤独となった、教え子の「ある企み」に気づいた湯川の行動に驚くストーリーとなっています。
作中で湯川先生は「科学を制する者は世界を制す」の言葉の意味を語り掛けてくれるのですが、この言葉の意味が心に響きます。
今回のキャンペーンに、ご応募いただいた皆様、本当に有難うございました。全員に「ガリレオの事件簿 特製クリアファイル」をお送りさせていただきます。
優秀作と特別賞の6人の方には、ガリレオグッズもお届けします。どうぞ楽しみにお待ちください。
東野圭吾さんは、選考の最後にこんなことを語ってくれました。
「ガリレオシリーズに使われている科学トリックは、古典的でオーソドックスなものです。時代が変わっても、通用するトリックです。読みやすく小説を書く、ということには自信があるので、これから小説を読んでみようかな、という小学生、中学生の皆さんに手に取ってもらえたら、と願っています」
ベストセラーを書き続ける東野圭吾さん。もうすぐ著作百冊を数え、累計発行部数が1億部に近づいているという今も、「磁石はなぜくっつくのだろうか。当たり前のことを、当たり前ですまさずに、深く理解したい」と考えているというのです。
そんな東野さんが、「『ガリレオの事件簿』で、科学と読書が好きになる!」と、送り出したこの小説を、ぜひ手に取ってみてください。
【ご案内】
感想文キャンペーンは、いったん締め切りましたが、皆様の感想文を引き続き、募集します。封書でご応募いただいた方には、「ガリレオの事件簿 特製クリアファイル」を全員にプレゼントします。皆様のご応募をお待ちしております! 詳しくは、こちらをご覧ください。
【キャンペーン概要】
『ガリレオの事件簿1』か、『ガリレオの事件簿2』のどちらかを読んで、感想文を書いてお送りください。
◆応募受付期間
2023年3月末日まで。
◆賞品「ガリレオの事件簿 特製クリアファイル」
◆対象年齢 18歳以下とさせていただきます。
◆応募方法(1)
封書にて、郵便番号、住所、お名前、感想文公開時のニックネーム、年齢、連絡先(電話番号かメールアドレス)を書いたものと、「感想文」をお送りください。(200文字以上1000文字以内でお願いいたします。分量は多少前後しても大丈夫です)
送り先 〒102-8008 東京都千代田区紀尾井町3-23 文藝春秋 第二文藝部内 「ガリレオの事件簿」感想文キャンペーン係
◆応募方法(2)
メールでも応募できます。郵便番号、住所、お名前、感想文公開時のニックネーム、年齢、連絡先(電話番号かメールアドレス)を書いたものと、「感想文」をお送りください。(200文字以上1000文字以内でお願いいたします。分量は多少前後しても大丈夫です)
送り先メールアドレス galileonojikenbo@gmail.com
みなさんからのご応募をお待ちしています。
注意事項
※お一人様1回のご応募とさせていただきます。
※賞品の送付先は国内のみとさせていただきます。
※投稿内容は、特設サイト、Twitter、広告、販促物など書籍プロモーションに使用する可能性があります。
※年齢、性別、感想文を公開する際のニックネームは、感想文のご紹介の際に記載させていただく場合があります。その他の個人情報は当キャンペーンの選考のみに使用いたします。
※感想文の著作権は文藝春秋に属するものとし、投稿者は、著作者人格権を行使しないものとさせていただきます。
※個人情報の取り扱いは当社プライバシーポリシーに従います。
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