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【解説イベント開催】ドラフト間近!六大学野球・注目指名候補完全ガイド

【解説イベント開催】ドラフト間近!六大学野球・注目指名候補完全ガイド

透明ランナー

出典 : #WEB別冊文藝春秋

10/20(木)19時~
透明ランナー氏によるオンラインイベント
「ドラフト会議2022 最速レビュー」を行います!

YouTubeライブにて無料でご覧いただけます

▶イベント詳細はこちら


 こんにちは。あなたの代わりに観てくる透明ランナーです。

 WEB別冊文藝春秋で「透明ランナーのアート&シネマレビュー」という連載を始めて半年ほどになりますが、私の趣味は美術・映画鑑賞だけではありません。地図、雑誌、旅行、将棋、アイス……など、まだ他にもいろいろありますが、最も長く続けているのは野球観戦です。日本プロ野球、メジャーリーグ、独立リーグ、高校野球、大学野球、社会人野球、さまざまな球場に足を運んで観戦を楽しみ、データを集めてきました。

 その中でも熱い人間ドラマに満ちているのが東京六大学野球です。現存する大学野球リーグで最も長い伝統を誇り、プロ野球より古い歴史を持ちます。これまで多くの高校野球のスターが東京六大学野球に憧れて入学し、多くのプロ野球選手が神宮球場から巣立っていきました。私は中学時代にハマってから20年ほど観戦を続けていますが、この記事ではそんな東京六大学野球の魅力の一端を紹介できればと思います。

 それとともに、10月20日(木)19時~、2022年プロ野球ドラフト会議にあわせてWEB別冊文藝春秋ライブトークでオンライン解説イベントを実施します! この記事で紹介する東京六大学野球の選手は何位で指名されるのでしょうか。野球選手にとっての運命の日――ドラフト会議の興奮を一緒に堪能しましょう!

東京六大学野球の歴史

 東京六大学野球連盟を構成するのは、東京大学、立教大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、法政大学の6校です。この順番には意味があり、最初に表記されるのは1年ごとに持ち回りで決まる連盟当番校。その後は「いろは順」になります。

 1872年に東京大学の前身・開成学校の教師ホーレス・ウィルソンが日本に野球を伝え、1903年に早慶戦(慶早戦)が始まります。明治・大正期には首都圏の大学を中心に次々と野球部が発足し、1925年に6校による東京六大学野球リーグ戦が始まりました。日本のアマ野球の頂点として長い間甲子園と人気を二分し、1950年代頃までは「プロ野球選手の名前は知らなくても東京六大学野球のスターの名前は知っている」というほど国民的人気を誇るコンテンツでした。

 その状況が変わったのが1958年、ミスターこと長嶋茂雄選手(立教→巨人)のプロ入りです。東京六大学野球のスターとして熱烈なファンを集めていましたが、ファンがその活躍を追うためにプロ野球を見るようになります。1959年の明仁皇太子ご成婚もあってテレビが一般家庭に急速に普及し、大学野球に比べて試合数の多いプロ野球が毎日中継されるようになり、野球人気の中心がプロ野球へと移っていきました。

 その後は早慶戦など関心の高い試合がNHKで中継される程度になりましたが、2007年に突然中継が激増します。ハンカチ王子フィーバーです。甲子園で田中将大投手(現楽天)と激闘を繰り広げた早稲田実業の斎藤佑樹投手(元日本ハム)が早大に入学しました。テレビ局は放映権の獲得争いを繰り広げ、神宮球場には大型バスが大挙して押し寄せ、観客数はプロ野球を上回ることもあり、年に何度もスポーツ紙の一面で取り上げられるようになりました。この頃のフィーバーはすさまじく、チケットを求める行列が外苑前駅まで伸びていたことを覚えています。

 東京六大学野球の各校はその長い歴史の中で多くのプロ野球選手を輩出してきました。明大・法政・早大OBのプロ野球選手はいずれも100人を超えます。明大は2021年まで12年連続ドラフト指名という史上最長記録を継続中で、今年も指名されれば13年連続となります。

 2022年9月25日(日)、東京ヤクルトスワローズが勝てば優勝が決まる大一番。9回裏サヨナラのチャンスで打席に立ったのは、明大から入団したルーキー・丸山和郁選手でした。DeNAエスコバー投手の2球目、低めの速球を叩くと打球は外野に転がり、二塁ランナーは一気にホームイン。その瞬間ヤクルトの2連覇が決まりました。ルーキーの優勝決定サヨナラ打は史上初のことでした。

 私はこのシーンを見ながら感極まっていました。1年前の2021年10月、当時明大4年の丸山選手がまさにこの神宮球場でサヨナラヒットを打ったのを覚えていたからです。彼が大学の4年間懸命にプレーした神宮球場で、プロ1年目から優勝を決める大仕事をやってのける。東京六大学野球ファンにとってはたまらない印象深い一打でした。

「Big6.TV」と「4years.」

 ハンカチ王子フィーバーのあと人気が落ち着いた東京六大学野球ですが、2010年代後半にふたたび注目を集めるようになります。大きな役割を果たしたのが「Big6.TV」と「4years.」です。

 「Big6.TV」は東京六大学野球を全試合実況付きで生中継するWebサービスで、2017年に始まりました。Twitterアカウントでは全試合の途中経過を速報するほか、ホームランやファインプレーの動画をすぐさま流しています。見逃し動画配信もありますし、ハイライトやヒーローインタビューの動画も充実しています。

 「Big6.TV」のTwitter @big6_tv のフォロワー数は5.3万人。東京六大学野球に特化したアカウントでここまでフォロワー数が伸びるとは驚きです。神宮球場に足を運ぶほどではないけれど選手のプレーは観たい、母校の勝敗はなんだかんだで気になる、そんな潜在的なファンがこれだけいたのでしょう。動画をすぐにSNSで発信するという新時代に適応した「Big6.TV」の取り組みは、隠れ東京六大学野球ファンの需要を掘り起こすことに成功しました。

 「4years.」は2018年に開設された大学スポーツ専門メディアです。大学スポーツ界のモンスターコンテンツといえば箱根駅伝ですが、陸上や野球に限らず、ラグビー、サッカー、フィギュアスケート、ホッケー、テニス、バレーボールなど、幅広くさまざまな競技を扱っています。

 プロのスポーツ記者だけでなく、全国の学生新聞と連携して学生記者も精力的に執筆しており、同世代の視点から描くオリジナル記事を読めるのが魅力です。
 当初は「大学スポーツ専門なんてニッチすぎる」と言われていましたが、着実にコンテンツ数を増やし、Twitter @4years_media フォロワー数2.5万人を誇るまでに成長しました。大学スポーツにあまり興味がなくても、選手の内面に踏み込んだインタビューや読みごたえのある連載を読むうちに興味を持った人は数多くいるはずです。

魅力①野球に詳しくなくても楽しめる

 東京六大学野球の魅力といえば何と言っても熱烈な応援です。各大学の応援部は長い伝統を持ち、雨の日も晴れの日も必ずすべての試合に参戦します。鍛え上げられた応援部の一糸乱れぬパフォーマンスと演奏はそれだけで一見の価値ありです。

 東京六大学野球の応援は初心者にもフレンドリーです。選手の名前、掛け声、応援歌などを観客席に向けて分かりやすく紹介してくれるため、ふらっと行っても応援に加われます。チャンスでヒットが出れば初対面の人と肩を組んで盛り上がるような、独特の和やかな雰囲気があります(コロナ禍前までは……)。

 初めて行く人におすすめなのはやはり早慶戦(慶早戦)です。長年のライバル関係にある両校の試合は開始前からボルテージが高まり、観客席も異様な雰囲気になります。それに触発されるように選手たちからも気合の入ったプレーが多く飛び出します。野球のルールや選手の名前を知らなかったとしても、観客席の熱量に圧倒されながらハイレベルなエンターテイメントとして楽しむことができます。

 2015年の早慶戦ではこのポスターが話題になりました。

 互いを挑発しあうユーモア溢れるこのポスターは評判を呼び、初戦は約3万4000人、翌日の2回戦は約3万人もの観客を集めました。それまでに行われた同年の神宮球場でのヤクルト戦の最多観客数(3万777人)を上回るほどでした。

魅力②いつでもふらっと観られる

 六大学野球は基本的に満席になることはなく、思い立ったときにふらっと観戦できます。都心にある神宮球場はアクセス良好です。早慶戦以外であればほぼ確実に内野席の最前列を確保でき、選手のプレーを間近でかぶりつくように見ることができます。

 価格がプロ野球に比べて格段に安いのも魅力です。2022年は内野席2000円、学生はなんと1000円! 少し前まで1300円と800円だったのでやや値上がりしましたが、プロ野球なら数千円の席をこの値段で購入できるのは十分お得です。

 神宮球場ではプロ野球選手のOBや野球好きの芸能人が観戦しているのを見ることもよくあります。村上春樹さんなど有名作家の姿もしばしば目撃されています。

魅力③高校野球のスターの活躍を追える

 甲子園で活躍したスター、名門高校のエース、強豪校の4番、そんな選手たちが全国から集結してきます。伝統ある東京六大学野球でプレーすることは多くの高校生にとって憧れであり、プロ入りできる実力があっても東京六大学進学を選ぶ選手は少なくありません。

 東京六大学は「ドラフト待ち」(プロ志望届を出しておき、ドラフト指名されなかった場合に進学する)を認めていません。東京六大学でプレーする夢を叶えるためにはあらかじめ進路を一本に絞る必要があります。甲子園のスター選手は高卒でのプロ入りという選択肢を自ら断って入学してくるのです。18歳の少年にとっては計り知れないほど大きな決断でしょう。

 有原航平投手(広陵高→早大→日本ハム等)、早川隆久投手(木更津総合高→早大→楽天)、森下暢仁投手(大分商→明大→広島)など、高卒時点でドラフト1位候補と言われながらプロ志望届を出さず、4年後に東京六大学経由でドラフト1位を勝ち取った選手は多くいます。今年の例を挙げると、2022年U-18ワールドカップ日本代表で4番を務めた広陵高・内海優太選手がプロ志望届を出さず大学進学を選びました(入学先は明大か法政と噂されています)。

 ここで思い出すのは高橋宏斗投手(中京大中京高→中日)です。彼が高3の年は新型コロナで甲子園が開催されなかったのですが、愛知県の独自大会で優勝し、プロ志望届を出せばドラフト1位は確実と言われていました。しかし彼にはどうしても東京六大学野球でプレーしたいという夢があり、兄と同じ慶應にAO入試での進学を希望します。
 ところがこれだけの実績を持つにもかかわらず不合格となり(慶應にスポーツ推薦はありません)、やむなくプロ志望届を出して中日に入団しました。プロ野球より東京六大学野球を第一志望にした高橋投手の行動は話題になりました。

魅力④非エリート組の下剋上を応援できる

 東京六大学野球に出場している多くの選手はスポーツ推薦で入学したいわゆる推薦組です(東大と慶應を除く)。そんな中で推薦組以外から活躍する選手もいます。

 一般入試組で最も有名なのは小宮山悟投手(早大→ロッテ等)でしょう。高校時代テレビで観た東京六大学野球に憧れ、二浪の末に一般入試で早大教育学部に入学しました。野球部では推薦組を差し置いて主将を務め、ドラフト1位でロッテに入団。現在は早大野球部の監督を務めています。江尻慎太郎投手(早大→日本ハム等)も二浪で早大に入学してエースの座を勝ち取り、小宮山2世と言われました。

 青木宣親選手(早大→ヤクルト等)はスポーツ推薦の枠に入ることができず、憧れの東京六大学に入るためには猛勉強するしかないと切り替えます。進学校である宮崎・日向高校で高い学業成績を収め、指定校推薦の枠を勝ち取り、野球ではなく勉強で念願の早大進学を決めました。無名の公立校出身の青木選手は当初チームの構想外でしたが、後にメジャーリーグでも活躍する大打者へと成長しました。

 今年のドラフトでは非推薦組の荘司康誠投手(新潟明訓高→立教)が1位指名有力候補です。斎藤佑樹投手に憧れて東京六大学を目指し、指定校推薦で入学しました。入学時は無名だった選手が大学で成長し、推薦組に負けない力を発揮してレギュラーを勝ち取る。それもまた東京六大学野球の大きな魅力です。

 非エリート組といえば東大野球部です。東京六大学野球の長い歴史で唯一優勝経験がありません。2015年春にはリーグワーストを更新する94連敗を記録し、2011年の入部者は4年間で1勝もできないまま卒業することになりました。そんな最下位常連の東大ですが、2021年春に法政に勝利して2017年秋から続く連敗を64で止め、2022年秋には5年ぶりに慶應から勝利を収めました。

 東大野球部は近年スカウト活動に力を入れています。地方の有望高校生のもとに直接出向き、東大を受験するよう熱心にプッシュして回っているのです。夏休みには高校球児を集め、東大野球部のグラウンド近くで現役東大生が直接教える勉強合宿を開催しています。

 その成果は着実に現れています。2020年には12年ぶりに甲子園球児が入部しました(静岡高・梅林浩大選手、東筑高・別府洸太朗選手)。2人とも高3夏に勉強合宿や練習会に参加しています。別府選手は現役時E判定から2年間の宅浪の末合格を勝ち取りました。別府選手が高3夏の福岡県大会決勝で破った福岡大大濠高の三浦銀二投手は法政に進学し、エースに成長して昨年プロ入りしています。

 2021年には大谷翔平選手の母校・花巻東高から史上初の東大合格者(大巻将人選手)が誕生しました。大巻選手は東京に行くたびに野球部の寮で手厚い勉強指導を受け、「次は赤門で会いましょう」とモチベーションを高めていたそうです。2022年のドラフト会議では阿久津怜生選手と井澤駿介投手の2人が指名を待ちます。

魅力⑤高校時代のチームメイトやライバルが相まみえる

 同じ高校でプレーしていた同級生が別々の大学に進学して対戦する、また違う高校でプレーしていたライバルが同じ大学に進学する。そのようなドラマが東京六大学野球には数多くあります。

 2011年夏の甲子園で優勝した日大三高の主力メンバーは、それぞれ東京六大学野球の5校に分かれて進学。それまでのチームメイトが敵同士としてリーグ戦で戦うことになりました。まさに漫画のような展開ですね。
吉永健太朗投手→早大
鈴木貴弘選手→立教
横尾俊建選手→慶應(現楽天)
高山俊選手→明大(現阪神)
畔上翔選手→法政
 この頃の東京六大学野球は彼らの対戦が大きくフォーカスされていました。吉永投手、横尾選手、高山選手、畔上選手は主力として東京六大学ベストナインを獲得。横尾選手と高山選手はその後プロ入りも果たしました。

 2021年明大に入学した加藤巧也選手(大阪桐蔭高)と池田凜選手(履正社高)は、大阪の強豪高の元ライバルであり、ポジションも同じ内野手です。明大の内野にはすでに4年に今年のドラフト候補・村松開人選手、同学年には怪物との呼び声高い宗山塁選手がおり、試合に出るのすら簡単ではありませんが、切磋琢磨して活躍してほしいところです。

魅力⑥社会人野球での活躍を追える

 大卒時点でドラフト指名されなくても、その後社会人野球に進んで活躍し、プロ入りの夢を叶えた選手は数多くいます。

 私が印象に残っているのは阿部寿樹選手(明大→Honda→中日)です。同期の野村祐輔投手(広島)や島内宏明選手(楽天)に比べると地味な存在で、プロ志望届を出さずに地元・東北の銀行に内定が決まりかけていました。ところが2011年3月11日、東日本大震災が発生。採用枠が減ったことから銀行員としての就職を断念し、社会人野球のHondaに入社しました。Hondaでも最初は苦戦してドラフト指名漏れも経験しましたが、現在では中日のレギュラーとして活躍しています。

 阿部選手はプロ入り後は特徴的なヒゲの風貌と老け顔から「マスター」のあだ名で親しまれていますが、明大時代はヒゲを生やしておらず、そのような印象はありませんでした。そんな変化を楽しむのもアマ時代からずっと選手を追っているファンならではの楽しみ方です。

 高梨雄平投手(早大→JX-ENEOS→現巨人)も社会人野球からプロに進んだ選手の一人です。早大の同期にはメジャーリーグからも熱視線を集めた圧倒的エース・有原航平投手がおり、高梨投手の注目度は低く、大学卒業時点ではドラフトにかかりませんでした。このままではプロに行けないと社会人でフォームをサイドスローに変更し、ドラフト9巡目で楽天に入団。巨人にトレード移籍し、左のリリーフとしてチームに欠かせない存在になっています。このような同期間の人間ドラマも面白いところです。

 今年のドラフトでは長谷部銀次投手(慶應→トヨタ自動車)らが指名を待ちます。名門の社会人野球部は人気が高まり、いまや入部するのはプロ入りより難しいと言われるほどです。そのような社会人野球で活躍する東京六大学OBを応援するのも魅力のひとつです。

注目の2022年ドラフト候補

 10月20日(木)に行われるプロ野球ドラフト会議に向け、今年は6校すべてから計24人の選手がプロ志望届を提出しています。その中には東大の2人も含まれています。2022年ドラフトの注目選手を紹介していきます。

阿久津怜生選手(東大)
 中学3年で400メートル走全国優勝、宇都宮高から現役で東大合格、大学2年までアメフト部(!)という、破天荒な経歴を持つ異色の選手です。野球経験が浅いにもかかわらず高い身体能力を生かした驚くようなプレーを見せてくれます。実績がほぼないためポテンシャル枠になりますが、果たして指名はあるでしょうか。

井澤駿介投手(東大)
 多彩な変化球を操る東大のエース。4年次の2022年9月17日(土)には慶應から勝ち星を挙げました(慶應に勝つのは宮台康平投手(ヤクルト)以来5年ぶり)。東大から同じ年に2人ドラフト指名されればもちろん史上初です。
 地元北海道での進学を考えていましたが、東大野球部の練習会に参加したことから憧れが増し、一浪の末合格しました。近年の熱心な地方スカウト活動が実を結んだ好例です。

荘司康誠投手(立教)
 高校時代は無名、スポーツ推薦ではなく指定校推薦で入学、大学2年まで登板なし、大学通算わずか2勝。そんな投手が今年のドラフト1位候補と目されています。大学3年次に突如として現れると150km/h台の速球を軽々と投げ込み、登板のたびに評価を高めていきました。まさに下剋上。プロでの活躍を楽しみにしています。

蛭間拓哉選手(早大)
 埼玉西武ライオンズが早々にドラフト1位指名を公言しました。パンチ力があり、守備力・走力も申し分ありません。4年秋に成績を落としていること、東大戦以外の成績が振るわないことがやや気がかりですが、適応力が高い選手なのでたぶん大丈夫でしょう。ライオンズジュニア出身、浦和学院高校の同級生の渡邉勇太朗投手がいる、実家が渡辺久信GMの故郷に近い(?)など、何かと西武と縁がある選手です。

山田健太選手(立教)
 大阪桐蔭高で甲子園春夏連覇を達成したスター選手。同級生の根尾昂投手(中日)や藤原恭大選手(ロッテ)らがプロに進む中、六大学でのプレーに憧れて進学を決意しました。立教では1年次から4番を打つなど長打力が注目され、上位指名が予想されています。中村奨吾選手(早大→ロッテ)のような息の長い二塁手になることを期待しています。

中川卓也選手(早大)
 山田選手と同じく大阪桐蔭で春夏連覇を達成したメンバーで、有力選手がひしめく早大で1年次からレギュラーを獲得しました。大学時代はやや打撃成績を落としドラフト指名があるか微妙なところですが、主将としてチームを引っ張り、そのキャプテンシーは高く評価されています。

増居翔太投手(慶應)
 滋賀の公立進学校出身で当初は京大工学部への進学を考えていましたが、2018年春のセンバツ1回戦で慶應高に勝利。それをきっかけに慶應でプレーしたい思いが芽生え、受験を決意しました。相手のエースだった生井惇己投手も内部進学で慶應に入り、甲子園で投げあった左腕同士が東京六大学でチームメイトになりました。小柄ながらキレのいい球を放る実戦型の投手です。

橋本達弥投手(慶應)
 先発左腕の増居投手に対し、橋本投手は150km/hを超える速球を投げ込むリリーフ右腕です。一般入試で理工系の学部を受けるつもりでしたが、高3夏の兵庫県大会でベスト8まで勝ち進んだことから野球への気持ちが高まり、AO入試で慶應に進学しました。慶應の先輩の津留﨑大成投手(2019年楽天ドラフト3位)のように速球派リリーフとしての需要が高まれば上位指名もあるかもしれません。プロ入り後即一軍で活躍できるタイプだと思います。

 プロ野球ドラフト会議当日の10月20日(木)19時より、別冊文藝春秋ライブトークでオンライン解説イベントを開催します。アマ野球ファンにとって年に一度のお祭りであるドラフト会議を楽しみながら、指名された選手たちの横顔を紹介していく予定です。こちらもあわせてご期待ください。


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