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ジェーン・スー『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』読者からの感想が届きました!⑤

ジェーン・スー『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』読者からの感想が届きました!⑤

『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』(ジェーン・スー)


ジャンル : #随筆・エッセイ

ジェーン・スーさんが13人の女性たちにインタビューした『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』。感想キャンペーンにご参加いただき、本書をいち早く手に取ってくださった読者の皆さんからの熱い感想をご紹介します。

感想④はこちら


『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』(ジェーン・スー)

読了した後、自分の浅さに恥じると同時に、目線を自分に戻して前を向けるような、そんな不思議な感情が湧いてきました。持っているから成功する、有名になっている。だから私とは違う。と、輝ける女性達の生き様の深さを知ろうともせず、自分が進まないための言い訳にしていた恥ずかしさ。そして、言い訳を捨てて自分はこれから前を向くしかないでしょうと言う問いかけでした。

この本で語る女性達は、まさに、戦いながら一つ一つ花を咲かせて生きてきた女性達でした。しかも彼女達は、誰1人「言い訳をしない」「行動する」「良い意味で諦めが悪い」。成功するには大事な要素とは知っていても、いつもその言葉は遠くにしか感じていませんでした。

ただ、スーさんとの対談で書かれる語り口は、まるで目の前で、隣で戦っているくらい、女性達に「近さ」と「熱さ」を感じて、何度も同じフレーズを読み返し、おこがましくも自分の体験を重ねたり、自分の思いを同時並行で味わう、癒しの時間でもありました。

私はこんな話が聞きたかった。かっこ悪くても、誰になんと言われようと、その人の本質で本気で生きることに向き合った女性達の話が聞きたかった。

語ってくださった著名人の方々、その話を文章として私たちに露わにしてくださったスーさん、本当にありがとうございます。私はこれからも頑張れる、頑張っていく! ただの自分と向き合い自分の人生を精一杯生きていく! そう思える勇気をまた見つけることができた。この本を読んで今本当に清々しい気持ちでおります。(40代・女性)


帯にずらりと並んだ女性達のラインナップに興味をひかれ、読みたい!と思いました。こういったインタビュー本に載るイメージがない方もちらほらいて(※個人の感想です)、より面白そう!と思いました。

一番記憶に残った方の話をピックアップして感想文を書くつもりでしたが、今、どの方の話もかなり覚えています。皆さん人生にパンチありすぎ(笑)!! 当たり前だけど、それぞれ全然違う生き方や考え方、仕事への取り組み方がそこにあって、タイトルにある「闘い」という言葉がぴったりだと感じました。

ただ、13人全員に共感しっぱなしではなく、正直分からない、私は苦手な考えだな~と思う方もいて、それはそれでこの本の超醍醐味という気がして面白かったです。

3度、涙が出ました。仕事もプライベートも八方美人な自分が心底嫌になる時があるけれど、別にそれぞれやり方があっていいじゃん、情けないなんて思わなくてもいいのかも、と思えました。(30代・女性)


連載時のタイトルに付け加えられた言葉が、「咲く女」のみならず「闘いの庭」とはと不思議に思いつつも、読了後、「皆ガチで闘ってた!」と非常に腑に落ちました。

遠い世界の皆様だというのに、13名全員に親近感を持ってしまい、今後TVやネットでお見かけした際は全力でエールを送っちゃうこと間違いなしです。(ちなみに最も驚いたエピソードは、君島十和子さんの座右の書です。村木厚子氏の『あきらめない』とは、硬派過ぎて心が震えました。)

それにしても、皆様がここまでつまびらかに闘いの歴史を語って下さったのは、スーさんの温かさと鋭さを併せ持つ視点と広い識見から繰り広げられるインタビュースキルの賜物ですよね。

闘いの中で受けた傷を隠すことなく、かと言って、名誉の負傷だとさらけ出すこともせず、コツコツと自身の武器を磨いてこられた足跡を教えてくれる本書は、正に人生の折り返しを迎えた私たち世代への、スーさんからのエールそのものだと強く感じました。(50代・女性)


13人の女たちはしぶとい。置かれた環境は様々だが、最初から輝けるステージを与えられている人は1人もいない。今の自分があるのは、当然それまで本人が積み重ねてきた努力の成果であり、出会いや運もあるのだろう。13人13通りの道のりがあるが、共通して根底にあるのは自分の人生をあきらめない心。周囲の声に真摯に耳を傾けるが、進む道を他者に委ねることは決してない。自分の意思で決断を重ね、居場所をつくってきたのだ。

私は現在27歳で、この春で社会人5年目になろうとしている。登場した女性たちの中には、20代のとき人生の行き詰まりを感じていた人も何人かいて、まさしく私が今感じている感覚と同じなのではないかと思った。

仕事でも他人はみんな出来ているように見えることが自分にはできず、向いていないんじゃないかと感じることがある。でもこの本を読んで、今私が抱える不安・葛藤は通過点であり、人生をあきらめなければ、いつか自分の居場所をつくることができると思えた。私もしぶとくこの世をサバイブしていこうと前向きになれる一冊だった。(20代・女性)


私は、女子大出身の大学院生だ。この春、晴れて社会人になる。しかし、社会に出ると、女子大には早々戻れない。でも本当に必要なのは、女子大のような女性のネットワーク、つまり、いつでも「多様な女性のロールモデルに触れる機会」なのではないだろうか。

自分とは違う分野でもロールモデルがいるということが普段様々な条件で分断されている女性を連帯させ、そこから多くの学びを得ることができる。しかし、そのような「ロールモデル」に辟易としてくる時も私自身もあった。輝かしい経歴や経験談を聞くことは、思い通りに進まないことが続く時には、逆効果になることもある。

はじめに、で筆者が本書を位置付けるように、「生存者バイアス」だと考えて自分を諦める癖があったとしても、様々な道を切り開き、自分の立ち位置や、自己の存在理由を見出した女性たちを通じて、どんな状況・段階にいる方でも、自らを棚卸しする機会を持つ、つまり「自分のレジリエンスを再確認する旅」ことこそが、自分を癒し、自分らしい方向性を探るというエンパワメントにもなりうると強く感じた。

特に私が心に残っているシーンとして、二つ挙げられる。一つ目に、大草直子の、自分が長男になったつもりで頑張ってきた中、周りの期待に応えるために求められている姿と漠然とした不安・内なる欲望を秘めた自分と折り合いがつかなくなっていく中、敢えて「品行方正」というフレームを自ら外していくところである。

私たちは、周囲から期待されることは当たり前のことなのかもしれないが、等身大に生きている中で感じ、培っていくスタイルを、周りからどう言われようと発信し、そして自らの仕事の幅を広げることにも活かしてきた姿勢にはどのようなジャンルにおいても、女性は品行方正であるべきとされるところから、花を咲かせる際に共通する欠かせない姿勢なのではないだろうか。

二つ目に、野木亜紀子の、脚本家として再チャレンジしていく中で、敢えてシナリオを入賞させるのではなく、「たった一人に観てほしい」と的を絞ってから、ヤングシナリオ賞入賞、そしてそれ以降の作品において、全国のステレオタイプからはみ出た現実を生きる人々に向けて描いたドラマが人々の心を動かしてきたところだ。

多くの人から評価されるために書いた作品が誰にも刺さらないように、野木亜紀子が野木亜紀子自身、もしくは誰か一人にでも刺さるように描く事、一見するととても自分の基準を信じるという非常に勇気のいる判断が、彼女にしか描けない風景を生み出し、そしてそれを観た人々の心が確実に動くという、当たり前かもしれないが、野木作品にしかできない稀有な循環を生み出しているのだと再度確認できた。(20代・女性)

単行本
闘いの庭  咲く女 彼女がそこにいる理由
ジェーン・スー

定価:1,650円(税込)発売日:2023年03月24日

電子書籍
闘いの庭  咲く女 彼女がそこにいる理由
ジェーン・スー

発売日:2023年03月24日

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  • 『リーダーの言葉力』文藝春秋・編

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