- 2023.05.02
- 特集
ジェーン・スー『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』反響続々! 著名人&スタッフの皆さまからのコメントをご紹介します
『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』(ジェーン・スー)
ジャンル :
#随筆・エッセイ
ジェーン・スーさんが13人の女性たちにインタビューした『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』。刊行後も続々と感想が寄せられています。今回は、スーさんと交流のある著名人&編集者&ラジオ番組プロデューサーの皆さんからいただいたコメントをご紹介します。
和田明日香さん(料理家・食育インストラクター)
13人の女の生き様を知っていくと、見て見ぬ振りしてきた自分の弱いところ痛いところ、グリグリとえぐられます。「じゃあわたしはどうなのか?」って。でもそのうち、腹の底からじわっと熱がわいてきて、そのあたたかさに癒されてしまう。
この本がすごいのは、誰かの話を読みながら、自分のことをじっと考えてる、そういう時間をくれるところ。皆まで言わずともお互いをじゅうぶんに受け取り合えるのが女同士。スーさんの文章は、女同士の交信の精度を高めてくれているような気がします。
瀬戸麻実さん(美容家)
読み終わったあとは、大泣きした後のような、思い切り走った後のような、ロウリュの後のような、なんともいえない爽快感と心地よい疲労感。13人の道のりは正解も間違いもなく、全ての人格をもらって13回人生送った気分。
30代までは目標にする女の先輩が常に周りにいて夢中で生きて40歳になったとき、今の自分が次に目指したい人って誰だろう…身近にいない…寂しい…となっていた今の私にとって、この本はスーさんを介して1人ずつと飲みに行った気持ちにもなりました。今日はこの人と飲もう、とページをめくり酒を飲む。そんな1人遊びが生まれそうです。
那須慶子さん(イラストレーター・画家)
インタビューに挑むスーさんの横顔は毎回凛々しく、伝達意識の高さと使命感が感受できた。“彼女たち”から得た言葉を哲学書のような文章に変換。誰もが“わたしもよ”と涙しそうな苦悩やどん底や底知れぬ憂鬱や不安と超克をスーさんに明かす。胸襟を開かせたのはその人への敬意と大量の資料で下調べをした編集長とスーさんの熱い誠意だった。
嘘や盛りのない正直さが人の心を動かすから読者の私たちにも響く。疲れた時こそ、心を解放したい時こそ読んで欲しい本、まとめて読むと一本のオムニバス映画のよう。
大島加奈子さん(マガジンハウス・書籍編集部)
幼い頃読んだナイチンゲールもキュリー夫人の話も確かによかったけど、ジェーン・スー・プレゼンツの物語はまた格別だった。
同時代を生き抜く女たちが繰り出す言葉の力強さよ。生きる道標ジェーン・スーのアンテナは、これまでもこれからも、未来に向けて張り巡らされている。
落合美晴さん(中央公論新社・「婦人公論」編集部)
「カテゴリーに収まった答えなど、欲しくない」とあるように、この本にはスーさんによって引き出された13人の本音、弱さ、葛藤がハラハラしてしまうほど包み隠さず語られていました。
海面に表れない氷山の本体のような、彼女たちが積み上げてきた歴史は、私たちに人生のままならなさを思い出させ、それでも明日も頑張って生きるべく力強く背中を押してくれます。
増田祐希さん(小学館・新書・書籍編集室)
生きるセンスとは、なんだろうか。常日頃から考えていることである。人を喜ばせる能力が高いこと、お金を稼ぐことに長けていること――もちろんそれらのどれもが生きるために必要な力なのだろうけど、いまいちしっくりこなかった。でもこの本を読んでわかったのだ。生きるセンスが良い人というのは、自分の居場所を見つけることに努力を惜しまない人である、と。
たとえばだ。本書の中で、漫画家・一条ゆかりの次のような台詞が記されている。《一番ラッキーだったのは、私が田舎者だったこと。すごく嫌だったんだけれど、よく考えたら読者って九割田舎者じゃん。田舎者が都会のどこに憧れるかを、私は嫌でも知っているから》そしてこう続く。《コンプレックスが、一条と大衆との接点だった。そう気がついたとき、「勝った」と思った。》
自分の居場所や役割を見つけ、そこで踏ん張ることはたやすいことではない。でも踏みとどまったからこそ見える景色も絶対にある。この本はそれを教えてくれた。
生きるセンスを磨きたい人はぜひ手に取って欲しい。あなただけの居場所を見つけるヒントを得るために――。
大森葉子さん(講談社・「VOCE」編集部)
「自分らしく生きることは修羅の道」。と同時に、「自分の人生に責任をとれるのは自分だけ」と教えてくれる、厳しくも優しいインタビュー集。
刈屋瑛子さん(TBSラジオ「ジェーン・スー生活は踊る」プロデューサー)
小さい頃から、伝記を読むのが好きでした。でも、遠い世界の人がやったこと。どこか、私には関係のないこと、でした。
この本に載っているのは、言葉も風習も違う、遠い人じゃない。手を伸ばせば届くかもしれない事実があることを教えてくれました。
失敗が怖い。だからやらない。チャンスが来ても、自信がない。だから乗らない。
でも乗り越えたら、今とは違った景色が見えるかもしれないよ? 欲を出したっていいじゃない。出したからには一生懸命やってみよう。そう思える本でした。
縮こまってしまった時はまた読みます。
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