- 2023.07.21
- 特集
『私たちの世代は』に著者の瀬尾まいこさんが願いを込めた、これからの日々に少しでも明るいものを差し出せる物語。
書店員さんたちの「絶賛の声」第2弾を公開!
ジャンル :
#小説
本屋大賞受賞、映画化と大ヒットした『そして、バトンは渡された』から5年。
瀬尾まいこさんの新作『私たちの世代は』が7月24日に発売されます。
小学3年生になる頃、今までにない感染症の流行で不自由を余儀なくされた二人の少女、冴(さえ)と心晴(こはる)。母子家庭の冴は中学生になりイジメに遭い、心晴は感染症が落ち着いた休校明けに学校に行くきっかけを失って以来引きこもりになってしまう。それでも周囲の人々の力添えもあり、やがて就職の季節を迎える――。
望まずしてマスク世代などのレッテルを貼られてしまった若者たちの生き方を描いた物語。
すでに読んだ全国の書店員さんから届いた声を紹介します。
未来屋書店四條畷店 安藤由美子
これは瀬尾さんが書かずにはいられなかった物語だ。
周りの人全てをウイルスと思って過ごすような日常が永遠に、ましてや多感な子供たちに影響を与えない訳がない。それでもこの物語はどんな環境でも、どんなタイミングでも、何度でも前に進みだせるよとあたたかく、そっと背中を押してくれる。
本の森セルバBRANCH岡山店 横田かおり
たくさんのことを奪われ、取り上げられてしまった3年間の傷はまだ多くの人に残っているのではないだろうか。それでも“明日”はやって来るし、未来はいかようにも作ることができる――そう信じてもいいのかもしれない。やさしいものばかりでない世界において厳しい描写があったとしても、瀬尾さんの紡ぐ物語は、やわらかな光で暗闇を照らす。照らし続けてくれている。光が届かないほどの暗闇でうずくまる“あなた”の瞳を、決して射抜くことのないやさしい明りがここにある。
紀伊國屋書店セブンパークアリオ柏店 伊藤奈穂子
冴ちゃんのお母さん、パワフルですごっ!
親がいなくても、友達と上手くいかなくても、引きこもっていても大丈夫。
リアルでもネットでも誰かと繋がってさえいれば何とかなるよって後押ししてくれるようで、人と人との繋がりの大切さを教えてくれる物語でした。
瀬尾まいこさんの本はいつも温かみがあって、そっと背中を押してくれるような、大丈夫だよって一歩踏み出す力になる作品ばかりで大好きです。
ありがとうございました。
本のがんこ堂野洲店 原口結希子
タイプの違う2人の女の子の成長を見守るような気持ちで読みました。それぞれのお母さんの目線みたいに「なんていじらしい子なんだ、ずっとしあわせでいてね」とか「すごく良い子なのに困ったことになっちゃったなぁ」とか、どきどきすることが多かったです。主人公たちに年の近い人が読むと、またちがったどきどきがたくさんあるのでしょうね。
平安堂長野店 清水末子
90代の父が入居している施設も今月から面会制限が緩和され、部屋まで入れるようになった。ただ戸惑いの方が先に立ち、私たちの気持ちはまだ檻の中にいるようだ。この時代に失ったものを数えるだけでなく、得たものを探してみようと「明日が楽しみ」という気持ちをもう一度取り戻そう。『私たちの世代は』は、瀬尾さんが灯してくれた物語のあかりだ。前を向こう、明るい方へ進もう、と誘(いざな)ってくれる。
岩瀬書店富久山店 吉田彩乃
時代や状況、交流手段が違っていても、どんな時でも大切なモノはかわらないし、苦しかった時でも少し向きをかえれば支えてくれる人がいて、前へ向けるんだとエールをもらえた気がしました。今、私の周りにいる人たちのつながりもとても愛おしく思います。
TSUTAYA西宝店 楠木亜梨沙
未だ感染症が治まったとは言えない今、少し未来のお話を読んでいるのが不思議な感覚になりました。幼い時代をマスクで過ごし学校にも満足に行けない世代。その中で失ったものは多くても、気づけたことも多かったと何年後かに思える数年であったら良いと切に願います。
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