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【対談】荒井良二×江﨑文武 一人のための音楽と百年後の絵本

【対談】荒井良二×江﨑文武 一人のための音楽と百年後の絵本

文學界8月号

出典 : #文學界
ジャンル : #小説

「文學界 8月号」(文藝春秋 編)

江﨑氏が絵本『きょうはそらにまるいつき』に感銘を受け、荒井氏に作詞を依頼したことで生まれた曲「きょうの空にまるい月」。
曲の制作秘話、アーティスト/音楽家になるまで、そしてこれからについて語り合った、初対談。

◆プロフィール

荒井良二(あらい・りょうじ)
1956年生まれ。『たいようオルガン』でJBBY賞を、『あさになったので まどをあけますよ』で産経児童出版文化賞・大賞を、『きょうはそらにまるいつき』で日本絵本賞大賞を受賞したほか、2005年には日本人として初めてアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞するなど国内外で高い評価を得る。最新作に『ねこのゆめ』。

江﨑文武(えざき・あやたけ)
1992年生まれ。音楽家。東京藝術大学音楽学部卒業。東京大学大学院修士課程修了。WONK、millennium paradeでキーボードを務めるほか、King Gnu、Vaundy、米津玄師等、数多くのアーティスト作品にレコーディング、プロデュースで参加。2022年、Forbes JAPAN「30 UNDER 30 JAPAN」に選出される。今年5月、1st ALBUM『はじまりの夜』をリリースした。


■光のピアノ 

 江﨑 5月に出した1stアルバム『はじまりの夜』の中の一曲「きょうの空にまるい月」で、荒井さんに作詞をお願いしました。3年くらい前に〝陰翳礼讃〟をテーマにアルバムを作ろうと決めたんです。谷崎潤一郎の言う日本の美意識への思いももちろんあるんですが、自分が積んできたマスに向けた音楽のキャリアを見直したいという気持ちがあって。一人で聴くための内省的な音楽を作るのが自分のルーツにあったはずで、そこに回帰したい、市井の人々の暮らしに寄り添う作品にしたいというのを強く思っていました。その話をスタッフの渡邊さんにしたら、荒井さんの絵本『きょうはそらにまるいつき』を渡された。絵本を開いたら、まさにアルバムでやりたかったことが描かれている、もうここにあった! となったんです。どんな立場の人にも同じ光が当たっている、その視点が本当に素晴らしい。宝箱を開けた時とか満月を見た時みたいな、キラキラしている、楽しい、という印象を受け取りました。言葉もすごくよくて、ジャケットをお願いしたいというのが心にありつつも、まず歌詞を書いていただけないでしょうかとご連絡したのが始まりです。

 荒井 依頼が来た時は、よく僕に歌詞を頼むなと思いました(笑)。僕の絵本は文章が短いから、歌詞みたいだと言われることもたまにある。でも音楽的なことは全然意識していないし、リズムを考えているわけでもないし、お風呂に入ってる時に自分が心地いい言葉を思いつくだけ。いつも絵は後なんです。文章を考えてから、絵を描き始める。なのでタイトルが決まれば、あとはスーッといくんですよ。タイトルが決まらないと全然描けない。決まれば、あとはどういう場面で始まるかを考えるだけで、動き出す。

 今まで作詞は何度かしてきましたが、いつも絵本をベースに考えてきたのでそう難しくはなくて。今回も『きょうはそらにまるいつき』があったから、基本は絵本の世界そのまま。そうじゃなきゃ歌詞は書けないよ。だって勝手に歌っちゃうんだもん、途中で(笑)。作曲者を困らせた方がいいのか、すんなりいく方がいいのか、余計なことを考え始めちゃう。

 江﨑 お引き受けいただけて、本当に嬉しかったです。僕は詞先で曲を書いたことがこれまでなくて、初めての経験でした。谷川俊太郎さんの作詞で武満徹さんが曲をつけているものがすごく好きだったので、その組み合わせと同じく詞先でやってみようと決めていました。なので荒井さんにお願いした時も、人々の暮らしや光がテーマだということ以外は全てお任せして。音楽が詞に寄っていく、そういう作り方を腹を括ってやってみようというのを、自分の中で課題として意識していました。

 荒井 今回は江﨑さんとお会いして話している時に、すでにお願いされている条件は自分の中でクリアしたなという感覚があって、実際に書いたのは締め切り間近でした。絵もそうなんですけど、実際に書くまでは机にあまり向かわないタイプなんです。それまではいつも何となく考えているけど、いざ書く時につるつるっと出てくる。でもこれが楽曲になるっていうのがネックになって、この行数でいいのかとか、考えちゃうんですけど。

 江﨑 手書きのすごく素敵な歌詞をくださったんですよ。でもそれが、どう見ればいいのかわからなかった(笑)。下にあるブロックはどこに入るものなのか、と。

 荒井 僕としては、一番下のブロックはトッピング的な感じで、この1行は欲しいとかあればなと。何も言わなかったけど、言えばよかったか(笑)。でも江﨑さんがどう考えるんだろう、と思ってはいた。

 江﨑 それでかなり苦しんで(笑)。でも詞については何も言わないことがテーマだったので、聞かずにやりました。

 荒井 でも全部入れてくれたよね。素晴らしい。

 江﨑 1番、2番があって、下の部分は最後の締めということにしました。そして最初のタイトルは「光のピアノ」だったんですよね。とても素敵なタイトルをつけてくださったんですけど、僕がライブでやる時に、「それでは聴いてください、〝光のピアノ〟です」って言いながらピアノ弾くのが恥ずかしいなと思って。それで荒井さんに相談して、変えてもらうことにしました。

 荒井 自分でも「光のピアノ」っていうのはちょっとどうなんだろう、安易かなと思ったんだけど、内容をパズルみたいに入れていくと、これだよという感じだった。ノスタルジーまでは行かないけど、ちょっと古めかしいタイトルがいいなと思ってた。

 江﨑 自分で演奏しなければ、ものすごく好きなタイトルなんですけど(笑)。

 荒井 実際に曲を聴いたら、よく作ったなって感心しちゃったよ。歌詞を出してから、ここをこうして欲しいというような要求が来るんだと思っていたら何もなくて、これはボツかなと思っていたら、突然曲が届いた。感動しました。最初はメロディがついたピアノの伴奏だけのものだったので、自分で歌を合わせてみたもん。

 江﨑 荒井さんの歌バージョンも聴いてみたいです。実際に歌っていただいた手嶌葵さんとは、前にコマーシャルの仕事をして、また何かでご一緒したいと思っていたんです。なので曲ができた段階で手嶌さんにご連絡して、お引き受けいただけました。荒井さんに作詞をお願いした時点で手嶌さんに歌ってもらいたいと内心では思っていたんですが、それはまだ荒井さんにもお伝えせずに。

 荒井 僕も誰が歌うかは聞かなかった。聞いちゃうと、その人の声質なんかを想像して、歌詞が変わったりする。作詞家の人はそうするかもしれないけれど、僕は作詞家じゃないから別のアプローチがいいかなと思っていました。

 江﨑 手嶌さんはご自分の表現したいことを歌に乗せるというよりも、歌の世界に合わせていく方が得意な歌い手の方だなと思っていたので、世界観はこちらで作ってお願いするという形にしました。そして曲ができてから、ジャケットのお願いをしました。手嶌さんのレコーディングに荒井さんも来ていただいて、その最中に。そうしたら快く引き受けてくださって。

 荒井 今回絵本を作るような感じの進行にしたので、ひとつの絵本の舞台を言葉、歌詞にして、絵のイメージも浮かんでいました。だからジャケをお願いされた時も、どこを切り取るかなくらいの感じで、そんなに大変なことではなかった。

 江﨑 曲を聴いた方から、ジャケと歌詞のコメントをいただくことがめちゃくちゃ多いです。ジャケ最高だね、詞いいね、って。自分もまあまあいろいろやってるけど(笑)、と内心思いながらも嬉しいです。荒井さんはテキストがない絵を描かれる時はどうするんですか。

 荒井 テキストが見えないだけで、頭の中にはあるから一緒です。でもライブペインティングやる時はまた全然違って、目の前のお客さんと時間を共有すること自体を楽しむので、それも僕はけっこう好きなんですよ。ダイレクトに何を描くかという緊張感もあるし。

 江﨑 即興演奏のわくわく感とちょっと近いのかもしれないですね。荒井さんのキャリアの初期、焼き鳥屋さんでバイトされていた頃、個展をする時に絵に長めのキャプションをつけたとおっしゃっていたインタビューを拝見したのですが、それもテキストが先だったんですか。

 荒井 それも先。後からキャプションつけると、パズルがパチパチって合いすぎるから、ちょっとしたズレをこっちも楽しみたい。見る方はばっちり合っているのを喜ぶ人とそうでない人がいると思うけど、僕はちょっとズレてる方が好きなんで。

 江﨑 面白いですね。いまテキストを入力したら絵が出てくるAIが流行っていますけど、それはいろんなパターンが出てくるんですよね。でも画像をテキストにすると、大体ひとつの方向に収斂していく。テキストを後から書くとパチッとハマっちゃうってそういうことですよね。

 荒井 そうそう。たとえば絵の端っこの方になぜか蛍光ピンクがあったりして、自分でも理由はわからない。使いたいから使っているだけであって、その絵を描いている時の勢いとかリズムとか、自分でも心地いいからそうなってるんです。その心地よさを的確に説明するのが面白いのかどうか。だからズレを与えるようなテキストにしてる。絵そのものを楽しんでほしいから。

■子どものために?

 江﨑 荒井さんとは共通の知り合いも何人かいて、はじめてお会いした時から話も盛り上がったのですが、その中でもブルーノ・ムナーリの話が印象的でした。絵本は子どもが読むものだし、僕も子ども相手にワークショップをやっていることもあって、説教臭くない形で、音で表現することの喜びを伝えたいと思っていて。それで晩年は子どもたちのために自身のクリエイティビティを活かしていたムナーリのようになるのが、キャリアの最終的な夢。そういう話をしたら、荒井さんがムナーリのお墓に行ったことがあると言われて。

 荒井 そう、イタリアでムナーリの墓参りに行ったことがあるんだよね。単体のお墓じゃなくて、いろいろな人が入っている共同の墓地だったんですけど。マンションを眺めるみたいな感じで、3階か、手を振ろうかな、みたいな(笑)。それで江﨑さんがムナーリみたいになりたいっていうから、驚いたんです。

 江﨑 夢ではあるんですけど、これまでも思っていたものからだいぶズレているので、どうなるかわからないですけどね。全然音楽家になるつもりもなかったし、元々はロボットエンジニアになりたかったですから。荒井さんは小さい頃から絵が好きだったんですか。

 荒井 いま振り返ると子どもの時から絵を描いていたんだろうけど、それが特別だという感覚はなかったですね。絵本を出したのも34歳になってからで、学生の時から絵本を作りたいとは思っていたけど、全然うまく作れなかった。絵本の作り方って誰も教えてくれないじゃない。本を読んだり、絵本を実際に見てみるしかなくて。だから書店の床に座って、いろんな絵本を読んでました。本屋さんの絵本売り場ってだいたい一番奥にあるんだよね。だからなのか、昼間ってあまり人が来ないんだよ。お母さんらしき人がいるくらい。なので僕の本棚だって思って(笑)。そこで外国の絵本をたくさん見て感動しちゃって、絵本を作りたいなと思うようになった。

 江﨑 インタビューで『GOODNIGHT MOON』(邦題『おやすみなさいおつきさま』)と出会ったのが絵本への興味のきっかけだと読んで、『きょうはそらにまるいつき』との繋がりを感じて嬉しかったんです。

 荒井 『GOODNIGHT MOON』に惹かれて、作者が誰とかよりも造本とか印刷の具合とかばかり見てた。だから絵本作家になりたかったわけじゃなくて、絵本が作りたかっただけなんです。でも当時、絵本作家だけが絵本を作る権利があるような雰囲気があったんだよね。誰でも作っちゃいけないみたいな。それがなんか嫌で、誰でも作れるのになと。

 江﨑 確かに、子どもの発達のために、みたいな感じがありますよね。作り手の気持ちと、一方で親や保育現場の人たちは子どもたちをたくさん見ているから、もっとこういう風なのがいいという意見もあるだろうし、でもその制約がまた面白くもありますが。

 荒井 絵本の後ろに「何歳から」とか書いてあったりして、それにも頭が混乱しちゃった。そういうこと考えていかなきゃいけないのかとか、3歳のことを知らないと描けないのかとか、すごく悩んだんです。はじめての絵本『ユックリとジョジョニ』を出した時は、大人のための絵本っていうのがタブーまではいかないけど、まだ受け入れられてはなかった。だから出版記念で編集者とトークした時に、最後のお客さんからの質問コーナーで、「子どもを無視している」と言われたからね。「子どもの存在が薄い」「若い女性向けだ」「大人の視線だ」とか。今もそうかもしれないけど、こういう意見が日本の絵本を作っているのかと思った。だから絵本の中心に近いところにいくのはやめて、周辺でいいやと思ったんです。周辺でも絵本の中心は見えるはずだし、そうすれば客観的な視点もできる。「絵本作家」という職業を選んだわけじゃないし、中心にいると批評がしにくくなるんじゃないかという危惧があって、それも怖いから周辺でいたい。そうしてると作詞も頼まれたり、いいこともあるし(笑)。

 江﨑 ど真ん中にいないのは、すごくいいポジションなのかもしれないですよね。いかなる時もちょっとオルタナティブ的なところにいたいと、僕も思っています。外界との繋がりが断たれないし、誘導的だし、創造的っていう言葉が一番合うのは周辺だなという気がする。中心の人はどちらかというと保守になっちゃいますから。

 荒井 そう、はみ出したいのにはみ出せないのが一番嫌で。色々言われたけど、考え抜いて描いてるから、そういう意見をもらってもあまり傷つかなかった。描いてる僕も少しそう思います、と(笑)。ただ絵本が作りたいだけなんで。

 江﨑 自分が作りたくて作っているだけ、っていうところはありますよね。その先に喜んでくれる人がいたら、それでいい。

■100年後のために

 江﨑 僕は曲を作る時に、視覚芸術にインスピレーションをもらうことがよくあります。ピアノの傍らに写真集や画集を色々置いていて、行き詰まったらそれを開く。ビジュアルから曲のアイディアが生まれることが圧倒的に多いんです。今回のアルバムに収録されている「抱影」という曲は、実は『きょうはそらにまるいつき』の、お母さんに抱かれている赤ちゃんの絵のイメージで作りました。

 荒井 え、そうだったんだ。

 江﨑 子守唄のイメージの曲なので、抱いているお母さんが歌っている角銅真実さん、抱かれている赤ちゃんがリスナー。だからミックスも、角銅さんの声を上に配置してるんです。AirPodsとiPhoneの組み合わせで、限られた環境でしか聴けないですが、ドルビーアトモスっていう映画館の音響みたいなシステムで、高さ方向に音を配置してます。それだと子ども視点で聴いている音の出方になります。

 荒井 そういう曲の作り方、はじめて聞いた気がする。絵本を題材にというのは今までもあったけど、全体の世界観から作っていくので、この見開きから、というのは新鮮だね。

 江﨑 このページを開いた時に、親が子守唄を歌ってくれてたのを思い出して、あれが音楽の原体験だなと。しかもパフォーマー一人、リスナー一人っていう理想的な形なんですよね。母親がメロディも曖昧なままに謎の子守唄を歌ってくれるのって、すごい。だから「抱影」はちゃんとした歌詞がなくて、曖昧な言葉を歌にしてるんです。

 荒井 いい話だね。それで思い浮かぶのは、絵本の読み聞かせのこと。僕はほとんどやらないんだけど、イベントで読み聞かせしてもらえませんかとお願いされることがある。1対100人とかで読み聞かせって成り立つのかなと思っちゃって。基本は1対1だよね。うまく読むのかどうかなんて関係ないし、絵本に書かれていないことを呟いたりしてもいいし。だからお願いされても、ほとんど断ってます。しかも僕の絵本って文章が短いから、読み聞かせしてもすぐ終わってしまう。で、子どもがきょとんとすると(笑)。

 江﨑 こんなに見るところがあるのに。子どもって、絵本を最初から最後まで見るんじゃなくて、ここのページしか見てない、とかありますものね。大人とは全然違う感覚なんだろうなと思って、羨ましさもあります。大人になるとテキストばっかり読んでわかった気になっちゃう。「あのワンちゃん可愛かった」とか言われても、全然気づいてなくてショックを受けたことがあります。

 荒井 そういえば、江﨑さんが「新しい童謡を作りたい」って言ったのが、すごく新鮮だった。パーッと目が開いた感じがして、嬉しかったんだよね。

 江﨑 日本に西洋音楽が流れ着いた明治時代のタイミングで、山田耕筰や滝廉太郎が日本に昔からある美意識や言葉の感じを西洋のものとどう組み合わせていくかを頑張って考えて、それが今のJ-POPにも受け継がれていると思うんです。その源流の人たちが何を考えていたのかをもっと知りたいし、童謡はずっと聴き継がれていくので、時流とか関係なくずっと愛されるクリエーションをしていきたい。いまの音楽はどんどん息が短くなっている気がして、消費スピードも速い。10年前の曲を聞いて、懐かしい、古いね、みたいになるのが嫌なんです。とらやの羊羹食べながら、古いねとは言わないですよね(笑)。

 荒井 僕も100年後の人に絵を見てもらいたいなというのはあるよね。今に響くことだけをチョイスして作ることもできるかもしれないけれど、100年後の人を想像するのも楽しい。何が変わっていて、何が変わらないのか。

 江﨑 そうですよね。バズるとかじゃなくて、もう少し普遍的なことをやっていきたいし、子どもに向けて何かをしていきたい気持ちも強いです。大人の中にも子どもはいますから。

(六月一〇日、eva高井戸店にて収録)

(初出「文學界」2023年8月号


■展覧会情報

「new born 荒井良二 いつも しらないところへ たびするきぶんだった」
会場 横須賀美術館
会期 7月1日―9月3日
https://arairyoji-nb.exhibit.jp/


「文學界」2023年8月号 目次

【創作】高瀬隼子「明日、ここは静か」
芥川賞を受賞し、多忙の日々を送る早見有日。取材のたびに思ってもいない言葉が口をついて出て――

石原燃「いくつかの輪郭とその断片」216枚
私は一緒に母を看取った歳上の友人・香川さんと二人で暮らし始めた。小説デビュー作「赤い砂を蹴る」を超える傑作

岸川真「崩御」

小林エリカ「風船爆弾フォリーズ」(短期集中連載 第二回)

【鼎談】円城塔×千葉雅也×山本貴光「GPTと人間の欲望の形」
生成AIはわれわれの思考をどのように変えうるか。記号接地問題から精神分析、文学までを縦横に語る

【往復書簡】市川沙央 ⇄ 荒井裕樹「世界にとっての異物になってやりたい」
デビュー作「ハンチバック」が衝撃を与えた市川氏と、氏がその著作に強い影響を受けたという荒井氏が、障害と表現をめぐって言葉を交わす

【新連載】江﨑文武「音のとびらを開けて」
WONK、millennium paradeのメンバー、ピアニストとして活躍する著者が自身の音楽的ルーツを辿る

【対談】江﨑文武×荒井良二「一人のための音楽と百年後の絵本」(*本記事)

【批評】長谷部浩「野田秀樹、妄想の闇」
安藤礼二「哲学の始源――ジル・ドゥルーズ論(中編)」

【リレーエッセイ 私の身体を生きる】鳥飼茜「ゲームプレーヤー、かく語りき」

【巻頭表現】竹中優子「水」

【エセー】板坂留五「私の建築のつくりかた」
【コラム Author’s Eyes】池松舞「本当に欲しいものは」/鳥山まこと「記憶倉庫の①番棚」

【強力連載陣】松浦寿輝/円城塔/砂川文次/金原ひとみ/綿矢りさ/宮本輝/西村紗知/王谷晶/辻田真佐憲/藤原麻里菜/成田悠輔/平民金子/松浦寿輝/犬山紙子/柴田聡子/住本麻子/渡邊英理

【文學界図書室】島田雅彦『時々、慈父になる』(山﨑修平)/多和田葉子『白鶴亮翅 』(倉本さおり)/吉田修一『永遠と横道世之介』(宮崎智之)/千葉雅也『エレクトリック』(鴻池留衣)/山下澄人『おれに聞くの? 異端文学者による人生相談』(青柳菜摘)

表紙画=柳智之「ウラジーミル・ナボコフ」

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