
- 2025.04.19
- 特集
「今年オススメはこれ!」と猛プッシュできる作品! 村山由佳さん『PRIZE―プライズ―』に書店員からの反響が続々!③
『PRIZE―プライズ―』(村山 由佳)
ジャンル :
#小説
,#エンタメ・ミステリ

村山由佳さんの最新刊『PRIZE―プライズ―』が2025年1月8日(水)に発売となり、早くも5刷重版が決定。「そこまで書いちゃっていいの?!」と話題沸騰中の本作を、現場の書店員はどのように受け取ったのか。寄せられたご感想を紹介します。(全4回のうちの3回目)
小説家の作品に対する情熱、妥協なく賞に食らいつく思いには脱帽。物語であるがとてもリアルで人間味がありました。未来屋書店武蔵狭山店 柴田路子さん
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『オール讀物』掲載、文藝春秋発行だからこそ出来た、直木賞にまつわる作品。大っ変面白かったです。忖度を感じさせない直木賞への様々な視点からの意見、システム、影響力、そのすべてを盛り込みながらも、作家と編集者の関係性やサスペンス的な話運びも丹念に取り入れ、そして「そう畳むのか」という圧巻のラスト。
2025年「今年オススメはこれ!」と猛プッシュできる作品が新年明けてすぐに発売されるのが、とても嬉しいです。
田村書店吹田さんくす店 村上望美さん
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凄い! この作品を書いた村山先生も凄いが、発行を許す文藝春秋さんも凄い。
2025年のNo.1作品が、早くも出てしまいました。作家と編集者の執念を知り、一冊一冊、大切に販売していかなきゃという思いを強く感じさせられました。
本の王国知多イトーヨーカドー店 莨谷俊幸さん
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我が子である作品を差し出し世の中に問う魔法の鍵を持つのは産み出した作家一人だが、その扉を開けるのは編集者と二人だけだ。しかし輝かしく見える向こうには、微笑みながら無慈悲に作家を蹴り上げる小説の神が待ち受ける。
プライドと才能をさらけ出し無垢な赤子のように泣き笑う、遠慮のない本当に美しい物語だった。
大盛堂書店 山本亮さん
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すごい本を読んだ。
ここまで作家や編集者、出版社の内情を赤裸々に書いていいのか? と読んでいて不安になる。しかしそれ以上に引き込まれる。直木賞を求めてやまない作家の苛烈さ、その眩しく甘い渇望に追走し翻弄される編集者たち。自分たちが魅了される物語は、こんなにも激しく狂おしい渦の中から生まれるのだと。震えた。
くまざわ書店松戸店 加藤敏之さん
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賞の裏側がリアルすぎて凄かったです。
宮脇書店境港店 林雅子さん
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作家という業をひとり背負って荒野に立ち尽くす、作家・天羽カイン。その気高い後ろ姿から目が離せない。
作家という、数多の世界を創り出せる雲の上のような人たち。そんな人たちも人間で、同じように欲もあり、欲するものがあり、もがき苦しんでいる。作家さんも人間なんだと、当たり前のことに今更ながら気がついた。
出版業界を知る上でも貴重な1冊。
文真堂書店ビバモール本庄店 山本智子さん
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今回もまた読者を圧倒する筆致に作品(作者)とがっぷり四つで真正面から向き合う読書時間だった。村山由佳作品を読む時は何時も体力勝負。一文、一言から物凄い圧を感じ、「目を逸らすな」「本気で向き合え」という他の作家では味わえない全身全霊の読書体験となるからだ。
書店員、特に小説に関わる担当者は必読の一冊。作家の本気に触れ、書店員として燃え滾っています。
紀伊國屋書店仙台店 齊藤一弥さん
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いやー、こういうの大好きですね! 村山さんが書く売れっ子作家なんて面白いに決まってる!
私が陶酔してきた小説たちはきっとこんなふうに生まれてきたのでしょう。改めて、それぞれの才能の尊さを感じました!
天羽カインが語る読者への気遣いも、こんなにわかってくれてるのかと嬉しくなる……!
紀伊國屋書店京橋店 坂上麻季さん
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無欲な人もいるのだろうけど、大なり小なり承認欲求というものは埋み火のようにおよそ人の心の中に巣食っているものではないだろうか。天羽カインを他人事と思える人がどれほどいるのだろう。
思いもよらない結末は胸を抉るような衝撃だった。にもかかわらずどこか清々しさが感じられる終幕がとても印象に残った。
六本松 蔦屋書店 峯多美子さん
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とにかくおもしろかったの一言ですが、それと同時に恐ろしさも感じました。天羽さんにとっての直木賞は、他の誰かにとって別の何かであるとは思いますし、私自身何かにそこまで固執して、何が何でも欲しいと思ったことがないのですが、「何が何でも欲しい」と躍起になって目指す姿は、醜くも美しいものかもしれないですね。
今井書店出雲店 島田優紀さん

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「物語に呑み込まれていくとは、まさにこの事」村山由佳さんの新刊『PRIZE―プライズ―』に書店員からの反響が続々!①
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「唸らずにはいられない最高のラスト」村山由佳さんの新刊『PRIZE―プライズ―』に書店員からの反響が続々!②
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性欲以上に恥ずかしく思い、胸の裡に秘めていた“文学賞への渇望”。作家にとって賞とは何なのかに迫る傑作『PRIZE―プライズ―』はなぜ生まれた?
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「とんでもなく怖い。でも…」文芸編集者たちは『PRIZE―プライズ―』をどう読んだ? ①
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「本を好きな人すべてに知ってほしい」文芸編集者たちは『PRIZE―プライズ―』をどう読んだ? ②
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「本気で痺れました!」文芸編集者たちは『PRIZE―プライズ―』をどう読んだ?③
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『数の進化論』加藤文元・著
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