
- 2025.05.17
- 特集
「体の奥深いところで、熱いものが震えた」村山由佳さん『PRIZE―プライズ―』に書店員からの反響が続々!④
『PRIZE―プライズ―』(村山 由佳)
ジャンル :
#小説
,#エンタメ・ミステリ

村山由佳さんの最新刊『PRIZE―プライズ―』が2025年1月8日(水)の発売以降大きな話題を呼び、続々重版がかかっています。「そこまで書いちゃっていいの?!」と驚愕をもって迎えられた本作を、現場の書店員はどのように受け取ったのか。寄せられたご感想を紹介します。(全4回のうちの4回目)
震えた。ものすごいものを読んでしまった。体の奥深いところで、熱いものが震えていた。読後感の興奮がものすごく、ただただ叫びたいような、これという言葉が見つからない。書店員という立場から、「本」「小説」「賞」という文字でその展開に入り込み、読み進めるうちにその世界にどんどん惹き込まれていた。
このすばらしい世界を、高揚した気持ちを伝えたい、触れてもらいたい、出会ってもらいたい……だから、並べます。
未来屋書店成田店 森川由香さん
◇
描かれた強い覚悟に、読みながら戦慄を覚えた。作家は小説を書き、編集者は作品をより良くし、書店員は読者に届ける。それぞれの立場で極限まで力を尽くす。
HMV&BOOKS OKINAWA 中目太郎さん
◇
そのたぎる熱い思いにヒリヒリしながら圧巻の物語を読み終えたあとはしばし放心してしまった。
有隣堂藤沢本町トレアージュ白旗店 小出美都子さん
◇
さすがの巧みな筆致、あまりの生々しさに取り憑かれるように一気に読みました。承認欲求とはかくも厄介なものか。我々の日々にも、別の形で訪れるかもしれない。そんな人間の業と欲に嫌と言う程、心乱されました。
蔦屋書店熊谷店 加藤京子さん
◇
めちゃくちゃ面白かったです! 作家と編集者の、それこそ、命をかけて一つの作品を作り出す姿が凄い!
精文館書店豊明店 近藤綾子さん
◇
物語にリアル感があり、とても引き込まれていきました。
久美堂玉川学園店 松原沙莉さん
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賞に作家に右往左往する編集者たちの戦いの物語であり、天羽カインが作家として更に羽ばたくための過程を描いた作品であり、その結果の賞はどうなったか。そこは読者一人一人が読んで立ち会って欲しい。リアルの賞の裏側に思いを馳せつつ、フィクションの賞を楽しめる作品だから。
正和堂書店 猪田みゆきさん
◇
これを文藝春秋が出すのか。おどろいた。直木賞が欲しくて仕方がない作家と、その作家に心酔する編集者。直木賞についてここまで赤裸々に書いた作品は史上初なのでは。自分が好きな小説もこんな風に、作家や編集者が心血を注いで創り出したものだと思うと胸が熱くなる。
くまざわ書店四条烏丸店 山中津加紗さん
◇
あの一文はカインと千紘に送られた言葉なのかと錯覚するような結末に鳥肌がたち、何度も読み返してしまいました。私が今まで読んだ作品も含めて、1作品ごとの重さ大切さを改めて意識させてくれた1冊でした。
うさぎや宇都宮テクノ店 太田貴美子さん
◇
これは出版業界に携わる人はもちろん、本を読む人にはぜひとも読んでほしい作品です。あまりに生々しく激しい作家と編集者の、というか“人間”のリアルが描かれていて震えました。
紀伊國屋書店札幌本店 関咲蘭さん
◇
2人の情熱に圧倒され、のめり込み方にハラハラしながら直木賞の行方が気になりあっという間に読んでしまいました。編集者の仕事の様子や賞の選考の仕方なども興味深かったです。1冊の本を作り出すことは本当に凄い事だなと改めて感じました。
紀伊國屋書店久留米店 富田智佳子さん
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自分が信じたものへの執着と狂気、そして矜持をみせつけられました。何かへ執着することの尊さと恐さをいろんな角度で見ていて、見ているうちに襲いかかってきそうな気迫を感じる一冊でした。
直木賞にこだわるひとりの作家の物語と思いきや、本当に執着していたのは……というストーリー展開も良い意味で裏切ってくれて良かったです。
Lounge B books 桐谷明宗さん
◇
0から1を生み出す作家と、1を100にも200にも磨きあげる編集者。極限まで研ぎ澄まされた感性と技術で、1冊の本を作るために、売るために、一切の妥協を許さない気迫と覚悟に鬼気迫るものを感じた。
賞がほしい、その欲望を隠すことなくさらけだして全力で突き進む天羽カインが眩しかった。
くまざわ書店西新井店 塩里依子さん

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