とうとう日本が世界一になりました! 東京が「自然災害リスクの高い都市ランキング」世界第1位となったのです。
今、災害というと誰もが「地震」を思い浮かべます。近年起こった大災害も阪神・淡路大震災、東日本大震災と続きましたので、災害とは地震災害のことだと思ってしまう方が多くなってしまいました。しかし東京の自然災害リスクは地震だけでは有りません。大水害のリスクは地球規模の温暖化が気候変動を招き、気象現象を極端化させているため、増大しています。「首都水没」は迫っているのです。
本書は世界第1位になってしまった自然災害リスクのうち、ややもすると薄らいでしまっている大洪水のリスクを解き明かします。
「首都東京」はなぜ世界一危険な場所にあるのか。それを東京の成り立ちから明らかにします。東京の水害脆弱性は自然地形の形成の時にすでに織り込まれたもので、関東地方の地形を徳川幕府開府の時に利根川と、荒川の流路を大改造した事が、かえって水害リスクを増大させてしまったのです。大水害リスクにはどのようなものがあるのか、下町と言われるゼロメートル地帯はなぜ形成されたのか、地盤沈下の原因と言われている地下水の汲み上げの本当の目的は何だったのか、そしてこのゼロメートル地帯には、雨が一滴も降らなくても大洪水に襲われる大変なリスクがあることも明らかにします。さらに、水害には安全と思われている高台地の山の手地域にも水害のある事を明らかにします。
台風は気象衛星による観測網の整備により発生の時点から補足され、時々刻々勢力、移動の経路予測を誰でもが手に入れることが出来、テレビなどで伝えられる情報も精緻になっているため、かえって危機感が薄らいでしまっているのかもしれません。しかし、首都東京の洪水への備えは充分とは言えず、大洪水の危機が迫っているのです。
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