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脇役俳優・亀岡拓次には、自分も5割くらい入っていますね――戌井昭人さんインタビュー(前編)<br />

脇役俳優・亀岡拓次には、自分も5割くらい入っていますね――戌井昭人さんインタビュー(前編)

「本の話」編集部

『俳優・亀岡拓次』『のろい男 俳優・亀岡拓次』 (戌井昭人 著)


ジャンル : #小説

――鎌田さん扮する河原崎逝次の仁義がかっこいいです。極道映画、お好きですか。

 普通に好きですね。河原崎逝次は、高倉健さんでもあるし、三國連太郎を饒舌にしたふうでもある。もちろん若山富三郎や勝新太郎、憧れの俳優さんたちを混ぜたイメージです。

――『闇のネズミ』『骨抜きレモ』『山伏サンダーキラー』……。作中の映画のタイトルや名台詞が傑作です。実在の映画や俳優さんも出てきて、そのバランスがいいですね。

 わけわかんなくさせようと思って(笑)。岩下志麻、ダスティン・ホフマンとか、ウディ・アレンも出したかな。

――亀岡の好きな女優として、夏目雅子さんの名前も出てきます。

 すばらしい女優さんでした。モロッコへ旅行したとき、旅のお伴の『週刊文春』の『顔面相似形』に「夏目雅子と観音様」が出ていて。そのページだけ切り取って、お守りみたいに持ち歩いていました。今もたぶん、持ってますよ。ただの色気じゃなくて、しゃんとした感じがありますよね。相米慎二監督の『魚影の群れ』で、船で海に出て行った佐藤浩市が戻ってくるかどうか、海を眺める夏目雅子も、すごいんですよ!

――居酒屋めぐり、戌井さんもお好きですか。

 東京だとひとりで飲み歩いたりしないんですけど、地方に行くと、酒場を探してみようって気になります。ポルトガルのナザレでも、ずっとおんなじ店に通いました。檀一雄気取りもありましたかね(笑)。店の親父さんに、「おまえ、この店に来すぎだぞ」って叱られました。「他の店にも行ってくれないと、なぜうちが美味しいか、わかんないだろ」って。

――『のろい男』の最終話、亀岡はこのナザレで、檀一雄の愛したワインを飲んで「郷愁」について長台詞を吐く。全編一の名場面です。

「過去が俺をとおりすぎて俺の前に広がっている」。なにかの哲学書で読んだ言葉が、ずっと自分の中に残っていて。誰が言ったかさっぱり忘れてしまいましたが。

――亀岡が年をとって、考え方も深まっている。いつか第3弾も書いてください。

 50歳の亀岡ですね(笑)。自分が50歳にならないと書けないかもしれませんけど。

「俳優 亀岡拓次」は2016年1月30日よりロードショー http://kametaku.com/

「『カッコーの巣の上で』のジャック・ニコルソンに衝撃を受けて――戌井昭人インタビュー(後編)」に続く

俳優・亀岡拓次
戌井昭人・著

定価:本体680円+税 発売日:2015年11月10日

詳しい内容はこちら

のろい男 俳優・亀岡拓次
戌井昭人・著

定価:本体1,350円+税 発売日:2015年11月14日

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