山崎寿人さんは、一日の食費500円、一ヶ月の生活費3万円で、20年間も定職に就かず生きてきました。プータローを自称する山崎さんですが、日々の生活はどのようなものなのでしょう。朝から晩まで密着して体験してみると……。
――おはようございます。今日は一日ご一緒させていただきますが、どうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、作務衣がお似合いですね。
山崎 作務衣には世捨て人のユニフォームみたいな印象がありますが(笑)、実際、実に便利だし値段もリーズナブルなんですよ。夏は甚平、春秋は合い物、冬は中綿入りと使い分けていますが、甚平なら1000円、一番高い中綿入りでも3000円ほどで買えますから。
――同窓会やアルバイト先にも作務衣で行くのですか?
山崎 いえいえ、ほとんど部屋着のようなものですね。勤め人時代のスーツはとってありますが、最近は冠婚葬祭も失礼していますから、ネクタイをすることは皆無です。
――ネクタイに限らず、山崎さんの生活の基本は不要なものを切り捨てることにあると感じます。
山崎 たしかに携帯電話は持っていないし、コンビニエンスストアにも滅多に行きませんから、普通の人にはいろいろ切り捨てているように見えるのでしょう。でも世の倹約主婦の皆さんから見れば、僕の生活なんて無駄だらけ。そもそも一人暮らしをすること自体、経済的じゃありませんからね(笑)。
――献立表を拝見すると、朝食は判で捺したようにバナナとヨーグルトですが、飽きませんか?
山崎 まったく飽きませんね。それに僕の場合、料理を楽しんだり、お金をかけるのは、主に夕食。朝食は、健康維持と節約の両立ができればそれでよしという考え方なんですよ。
――食後はパソコンに向かって何をされていたんですか?
山崎 小遣い稼ぎをしていました。PRサイトを訪れるだけで、ネット・ショッピングに使えたり現金にも換えられるポイントが貯まるのをご存知ですか。月に均すと3000ポイント(=円)ほど稼げて、僕の大切な収入源になっています。
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