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第3回 ほぼ実話の札幌からロケ現場のワクワク感を知ったあの撮影所まで

第3回 ほぼ実話の札幌からロケ現場のワクワク感を知ったあの撮影所まで

『俳優・亀岡拓次』『のろい男』 (戌井昭人 著)


ジャンル : #小説

大分・別府――もしもあのとき……

 ここからは『のろい男』になりますが、第1話「かぼすと俳優 大分」。別府には、鉄割アルバトロスケットの公演で行きました。町の人たちは、みな、いい感じでしたね。サンマの刺身にかぼすをかけたのも美味しいし、酒もうまいし、仲間といい気分で酔っぱらってうろうろしてたら、商店街に大きい天狗があって、歯のぬけたような、変なばあさんが話しかけながら、しばらくついてきて。そのときは、誘いを断わって大分まで帰ったんですが、宿に入ってから、みんなで「あのとき、ついていったらどうなったんだろう」、と……。

 かぼすは美味しかったです。

【次ページ】北海道・札幌――亀岡の動きは、ほぼ実話

文春文庫
俳優・亀岡拓次
戌井昭人

定価:748円(税込)発売日:2015年11月10日

単行本
のろい男
俳優・亀岡拓次
戌井昭人

定価:1,485円(税込)発売日:2015年11月14日

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