![新直木賞作家・青山文平の多忙な日々](https://b-bunshun.ismcdn.jp/mwimgs/0/5/1500wm/img_05d70849e07aa46f7b176bbcf270e71c100684.jpg)
江戸通りは、浅草へ向かい隅田川に並行して走る現在の国道6号線で、この通りを背骨として江戸の町が組みあがった。青山さんが遊びにでかける町も、この江戸通りに沿って神田や浅草、千住へと移っていった。
![](/mwimgs/7/d/1000wm/img_7daad1fd14edc1b71df191697b2d52b267894.jpg)
撮影で訪ねた浅草ビューホテル脇のショットバー・バーリィもそうして見つけた店の一つ。開店から28年を迎える老舗で、スコッチのネゴシアン物が揃う、クラシカルなバーだ。
「初代マスターの佐野繁雄さんが横浜・本牧の出身でね。米軍の将校クラブで修業したんだけど、いい男だからもてまくって。でも、その自慢話を聴くのが心地よいという奇特な方で、開店したての頃から通っていました」
バーリィでは南千住の「尾花」から取り寄せたという鰻の肝や、佐野さんが作りだしたラムベースのホットカクテル“佐野グロッグ”でもてなしを受けた。
翌日は選考委員の宮城谷昌光さんとの受賞記念対談へ(オール讀物3月号掲載)。この日以降も、新聞やテレビの取材、横浜や大阪などサイン会のための全国行脚が続いた。
「早く小説の執筆モードに戻りたいけれど、今、メディアに出るのも大切な役目。ただ、けっこう顔を覚えられてしまって、健康維持のための近所のスーパーマーケット・ウォーキングがしづらくなったのが悩みですかね」
![](/mwimgs/1/e/1000wm/img_1e8deb094a39b76337bfec28d87a51b257201.jpg)
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