彼との取り決めで、アダルトグッズに関する請求は全て彼に行くことになっている。私も彼もお金に困ることはない立場にあるが、それは私たちの妥協であり、結束の象徴でもあった。私たちのセックスに責任を持つのは私たちであるべきだ。その責任を果たせないならば、何らかの代償行為をする必要がある。その理解は私たち共通のものであることを形にしたのが、私から彼へのセックストイに関する請求だ。
つまり、セックストイを選ぶという行為は、私の生活にとって、それなりに重要な意味を持つ。だから、彼がどんな顔をして、どんな覚悟を持って安楽死で死にたいと言ったのか、全く思い出すことができない。ただ彼によれば、私はまるで朝食のメニューを尋ねられた時のように「いいんじゃない」と応えたという。今から思えば、普段から彼の提案に異議を唱えることが少なかったため、反射的に同意の言葉を口にしてしまったのだろう。
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