巡礼の旅を支える「お接待」という伝統。
幸いに故郷には、巡礼の旅を支える「お接待」という、地域住民によるもてなしの伝統がある。疲れを癒す温泉がある。神話の頃からの歴史もある。しかも中央から離れたこの地の歴史は、正史の表舞台から外れているぶん、想像の翼を広げられる余地が大きい。
時代の波に呑まれて消えた、歩き遍路のためのへんろ宿を蘇らせて……三千年にわたって正史に載らない人々の悲しみやつらさを受け止め、励ましつづけた永遠の「ふるさと」の物語を、私のライフワークとして、滅びの道の反対の極に置きたい。
この「ふるさと」が、漠然とした不安におびえ、孤独に震えている人々への、ささやかではあっても、希望の灯火となるように。
天童荒太氏によるトークイベント、サイン会のおしらせ。
最新刊『巡礼の家』(文藝春秋)の刊行を記念して、小説の舞台となった愛媛県松山市で10月20日に、トークイベントとサイン会、「天童荒太、ふるさとを語る」を開催します。詳細はリンク先をご覧下さい。
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『赤毛のアン論』松本侑子・著
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