- 2020.01.30
- インタビュー・対談
シシド・カフカ「世界で最も不運な探偵 ハムラアキラ」を演じて
「オール讀物」編集部
「葉村晶シリーズ」ドラマ化インタビュー
出典 : #オール讀物
ジャンル :
#エンタメ・ミステリ
本シリーズは一九九六年に第一作『プレゼント』(中公文庫)が刊行され、『静かな炎天』(二〇一六年 文春文庫 以下同)が「このミステリーがすごい!」のランキングで二位、『錆びた滑車』(一八年)が「ミステリが読みたい!」五位と、年末のミステリランキングの常連となり、一九年十二月には最新作『不穏な眠り』が刊行されている。映像化にあたって、原作の雰囲気を残しながらもドラマオリジナルの脚色もほどこされており、テレビ版と原作を読み比べるのも楽しみになるだろう。ドラマでは、毎回のゲスト共演者も注目のひとつ。第一話「トラブルメイカー」ではMEGUMIと村上淳、第二話「静かな炎天」では長谷川初範、第三話「わたしの調査に手加減はない」では、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭でニューウェーブアワード女優部門を受賞した松本まりかが登場する。
撮影にあたって、いままで主演の方はこれだけのことを抱えてやってきたのかと思い知らされました。主演はドラマの柱です。柱が決まらないと共演者も演技を決めることができません。自分がそんな柱になれるか心配でした。最初の撮影は葉村の姉役のMEGUMIさんとアパートでやりあうシーンでした。すごく緊張して臨みましたが、MEGUMIさんがとても自然に、姉の珠洲として立っていたので、こちらも自然と葉村にしてもらえたと思っています。
松本さんとの共演も印象的でした。第三話のラストでは、同じシーンを角度を変えて数カット撮影しました。そこで、松本さんは同じ芝居でも表情や動きに変化がある。それだけ役に入り込んでいる、演技は生ものだと改めて思いました。彼女のお芝居に自然と入り込めたおかげで、私もとても心地の良い演技ができたと思っています。共演時間が一番長いのは、岡田正太郎警視役の間宮祥太朗さんです。間宮さんは、想像以上に葉村と心の距離を置いた役作りをしてきたのに驚きました。台本を読む限りでは、もっと砕けた感じでくるかと。間宮さんの演技を見て、私もちょっとだけ二人の間に壁をつくるようにしました。そして、話が進んでいくうちに距離感が変わっていくのも面白い経験でした。
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