川上弘美氏の『溺レる』『龍宮』『真鶴』『川上弘美書評集 大好きな本』が、6月26日(金)に電子書籍で発売された。
これまで文藝春秋で刊行された川上氏の作品では、芥川賞受賞作『蛇を踏む』が電子化されていた。今年5月に読売文学賞受賞作『水声』が、そして今回、初期の文学作品3作と書評集『大好きな本』が電子化された。川上氏の作品の電子化が進んでいる。
『溺レる』(2002年9月、文春文庫刊)
もう帰れないよ、きっと。
重ねあった盃。並んで歩いた道。そして、二人で身を投げた海……。時間さえ超える恋を描く傑作掌篇集。女流文学賞、伊藤整文学賞ダブル受賞作品。
『龍宮』(2005年9月、文春文庫刊)
いとおしき“異類”との交情を描いた8つの幻想譚。
霊力を持つ小柄な曾祖母、人間界に馴染めなかった蛸、男の家から海へと帰る海馬。日常と非日常を行き来する玉手箱のような作品集。
『真鶴』(2009年10月、文春文庫刊)
失踪した夫の日記には、「真鶴」とあった。
夫は10年以上前、日記に「真鶴」と記して失踪した。京は娘、母と3人暮らしをしながら、恋人と付き合い、真鶴と東京の間を往還する。
『川上弘美書評集 大好きな本』(2010年9月、文春文庫刊)
いい本があるよ、みんなもよかったら読んでね!
純文学からマンガ、へんなエッセイまで、川上弘美が「ほんとうにいい」と思った144冊。あなたを心よろしき読書へ誘うガイドブック。