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没後10年 井上ひさし 娘への手紙で綴った母親への後悔

文: 井上 ひさし

いまだに多くの読者から愛されている井上ひさしだが、その著書の中でも『四十一番の少年』は自伝的要素の濃い小説として評価が高い。表題作は、母親から引き離されて、仙台にあるカトリック系養護施設に入れられた少年時代の体験に基づいて書かれたもので、読者はその切なさに胸を締め付けられるだろう。かつて次女・綾さんとの往復書簡の中で、当時の母親への思いを綴った一篇を特別公開。

「いつも見ていたんでしょうね……」
執筆中、常に手元にあった両親の写真。
妻・ユリさんが、没後、書斎の机の引き出しから見つけた。
「父 井上修吉の山形中学時代」と、但し書きがある。
英字は父・修吉のもの。

【次ページ 「わたしはわたしをまだ許さない」を特別公開】

井上ひさしから、娘へ井上ひさし 井上綾

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