「オール讀物」5月号が本日4月22日より発売になりました。
目次の中からまず注目いただきたいのは、7人の人気作家が特別に書き下ろした短編「猫が見ていた」。多くの猫たちと暮らす日々を描いたエッセイも人気の村山由佳さんによる「世界を取り戻す」、有栖川有栖さんの〈江神シリーズ〉最新作「女か猫か」ほか、小誌に初登場したのが、デビュー小説『明け方の若者たち』で話題のカツセマサヒコさん、『満月珈琲店の星詠み』シリーズも絶好調の望月麻衣さんです。ほかにも〈八咫烏シリーズ〉の阿部智里さん、『教場』の長岡弘樹さん、オール讀物新人賞出身の嶋津輝さんの短編も。それぞれの作品に〈猫〉がどのように登場するのか? 七変化する小説の醍醐味を存分にご堪能ください。
さらにグラビアでも7人の作家の愛猫たちを特写。短編を寄稿した村山さん、望月さん、阿部さん、長岡さんのほか、『妙齢おねいさん道』の伊藤理佐さんの漫画にも度々登場してきた〈トラ〉と〈マツ〉、歴史時代小説作家の澤田瞳子さん、坂井希久子さんの愛猫も登場! みなさんご自身と猫たちの日常を語ってくれました。東海林さだおさんの『男の分別学』も〈猫観察日記〉となっています!
もうひとつの特集は「池波正太郎、再発見!」です。新たな映画化が発表された『鬼平犯科帳』の主役・松本幸四郎さんと、『仕掛人・藤枝梅安』の主役・豊川悦司さんへの独占インタビューが実現しました。没後30年を過ぎても輝き続ける作品の魅力を、実作者の立場から真山仁さん、今村翔吾さん、生島淳さんが徹底討論。池波さんの生涯を改めて辿った後藤正治さんの「小説職人 池波正太郎」、春日太一さんの「ドラマ『鬼平』聖地巡礼」も併せて、さまざまな形で池波ワールドに迫っています。
ほかにも時代小説では、池波作品を敬愛する逢坂剛さんの〈平蔵シリーズ〉や、山本一力さんの〈損料屋喜八郎シリーズ〉、現代小説も阿川佐和子さん、井上荒野さん、坂木司さんらいずれも読切の作品がずらり。残念ながらGW期間もなかなか外出しにくい状況が続きますが、「オール讀物」5月号で〈小説世界〉を旅して頂ければ幸いです。