渋沢栄一の生涯を描いたNHK大河ドラマ『青天を衝け』。 幕末の武蔵国・血洗島の百姓として育った栄一は、江戸そして京都へ飛び出し、いよいよ徳川慶喜の家臣となった。これから物語が大きく動き出してくるこのドラマ、攘夷と倒幕で揺れる激動の時代を良く知るために手に取って欲しい文春文庫の5冊!
『徳川慶喜 最後の将軍』司馬遼太郎
すぐれた行動力と明晰な頭脳を持ち、敵味方から怖れと期待を一身に集めながら、ついに自ら幕府を葬り去らなければならなかった最後の将軍徳川慶喜の悲劇の生涯を司馬遼太郎が活写する。
堤真一が演じて注目の平岡円四郎も登場し、栄一との出会い、慶喜との主従関係、そしてその最期までがこの本に描かれている。
『幕末』司馬遼太郎
「歴史はときに、血を欲した。このましくないが、暗殺者も、その凶手に斃れた死骸も、ともにわれわれの歴史的遺産である。そういう眼で、幕末におこった暗殺事件を見なおしてみた。」(あとがきより)。
春の雪を血で染めた大老井伊直弼襲撃から始まる幕末狂瀾の時代を、十二の暗殺事件で描く連作小説。
『壬生義士伝』浅田次郎
小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、満身創痍(そうい)の侍がたどり着いた。
貧しさから南部藩を脱藩し、壬生浪(みぶろ)と呼ばれた新選組に入隊した吉村貫一郎であった。“人斬り貫一”と恐れられ、妻子への仕送りのため守銭奴と蔑まれても、飢えた者には握り飯を施す男。
元新選組隊士や教え子が語る非業の隊士の生涯。浅田文学の金字塔。
『葵の残葉』奥山景布子
この兄弟の誰か一人でも欠けていれば、幕末の歴史は大きく変わっていた――。
石高わずか三万石の高須の家に生まれた四人の男子は、それぞれ縁ある家の養子となり、幕末の激変期の中で、官軍方・幕府方に分かれて戦う運命に分かれてゆく。
次男・慶勝:本家である尾張徳川を継ぎながらもいちはやく官軍につく。
五男・茂栄:兄の謹慎処分に翻弄されつつ、一橋家を継ぎ徳川慶喜の助命に寄与。
六男・容保:会津藩主となり、結果として幕府方最大の犠牲を払うことに。
八男・定敬:桑名藩主となり箱館戦争を最後まで戦い、上海まで逃亡する。
苦渋の決断の末に敵味方に分かれなければならなかった兄弟の運命を通じて、「日本」を形作った時代を見つめなおす力作長編。
『渋沢栄一 上 算盤篇』鹿島 茂
ドラッカーが、「偉大なる人物」と絶賛した渋沢栄一の生涯。
豪農の家に生まれた渋沢栄一は、一橋(徳川)慶喜に仕え武士となり、慶喜の弟・徳川昭武とパリ万博への参加を命じられる。そしてパリの地で「資本主義のシステム」の本質を見抜く。
幕府が崩壊したためやむなく帰国。不本意ながら仕えることになった新政府で「円」の導入など金融政策に次々関与する。
明治六年、本当の国力をつけるためには民間の力が必要だと考えた渋沢は、大蔵省を辞め、「民」を育成するための生涯を送ることになる……。
鹿島茂氏による傑作評伝。
ぜひドラマとあわせてお楽しみください!
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『赤毛のアン論』松本侑子・著
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